現代美術家/キュレーターのタルタロス(TARTAROS)は、石川県金沢市出身。沖縄県在住。
フィギュア原型師として国内フィギュアメーカー原型を多数制作。プロダクトデザイナーとしてディスクカバーがニューヨークMOMAデザインカタログに登録。
40代で瞑想による神秘体験をきっかけに現代美術家となり、歴史文明や偶像崇拝をテーマに絵画、彫刻、VRなど幅広い表現手法による作品を展開しています。
日本古典美術や神々、精霊信仰を形にした偶像美術を21世紀の美術に変換するスタイルが人気を博し、海外でも高い評価を得ています。
tagboatの新ギャラリーにて個展「AFTER POP」開催を予定している作家による、珠玉の作品群をご紹介します。
タルタロス |
時代を読むコンセプトとエネルギッシュな表現
時代が持つ空気感を細やかに取り入れつつ、マクロな視点で人類史における今をとらえようと試みるタルタロス。
西洋と東洋、過去と未来、宇宙と地球など、大きな隔たりを持つかに思われる垣根を超え、
繊細な技巧と大胆なコンセプトによってに生み出される作品は、多くの人々を魅了し続けます。
塑像・デジタルモデリング・3Dプリンター・合成樹脂(ABS)・漆, 56.5x 56.5 x56.5cm, 2021
金箔・ウレタン・FRP・PET, 63x 63 x5cm, 2021
画材としての「お金」
『36$cut972piece C54633915C-C54633950C 』 TARTAROS JAPAN, 932×392mm, $紙幣 アクリル版, 2016
作家が作品に用いる素材として最も印象的な「紙幣」。
紙幣を刻んでコラージュした「Automatic Painting」という手法は、タルタロスが独自に開発したオリジナルの手法。
紙幣をランダムにカットすることで生まれる偶然性を重視しており、この世にひとつとして同じ作品は存在しません。
切り刻んだ紙幣は法的な役割から解放され、混ぜて無作為に張り合わせられることで、あくまで「画材」として用いられます。
主にモチーフとして描かれる「浮世絵」は、紙幣と同様に、誰もが知っているという大衆性や、大量に複製されても価値が下がらないという信頼性が担保されています。
これらが組み合わさり、時代を超える魅力を兼ね備えた作品に仕上がっているのです。
Realcamo Amazing good person /Blackgold (歌川国芳 みかけはこわいがとんだいい人だ 変換)
世界100ヶ国紙幣カモコラージュ・ジークレー・アクリル・金箔, 60.4x 43 cm, 2021
Realcamo World AutomaticWAVE 浮世黒船 GDP Top 5 Camouflage
世界100カ国紙幣カモコラージュ、ジークレー、シルクスクリーン, 60.5x 91.5 cm, 2022
Realcamo World Cup WAVE Qatar2022 JAPAN Blue
ジークレー・シルクスクリーン・世界100カ国紙幣カモフラージュコラージュ, 44.2x 66.8 cm, 2023
現代のアイコン
人類の信仰は時代によって、神から科学へと移り変わっていきました。
見たいものは画面の向こうに何でも見られる現代、お金と宇宙は人類の新たな崇拝の対象となりつつあります。
最新作で描かれるのは、アメリカのポップアートを代表するアンディ・ウォーホル、そして時代の象徴として、テスラや宇宙開発などの事業で未来の世界を創り出すイーロン・マスクのポートレートなど。
tagboatのギャラリーで開催予定の個展では、今の空気が生み出す虚実入り混じる世界を、作家が深い洞察を込めて表現しようとしています。
MultiverseGalaxy NGC7331(ペガスス座)01
世界100ヶ国紙幣・壱万円札(300pc)カモコラージュ・アクリル・ジークレー・キャンバス・パネル, 68x 91 x3cm, 2023
$紙幣、アクリル、キャンバス, 80.3x 80.3 x3cm, 2023
TARTAROSが語る、集大成としての tagboat art fair。なぜ浮世絵だったのか、自分の衝動を探れば世界の理由が見えてくる
2023年5月11日(木) ~ 6月3日(土)
営業時間:11:00-19:00 休廊日:日月祝
*オープニングレセプション:5月11日(木)18:00より
入場無料・予約不要(どなたでもご参加いただけます)
会場:tagboat 〒103-0006 東京都中央区日本橋富沢町7-1 ザ・パークレックス人形町 1F
tagboatギャラリーにて現代アーティスト・タルタロスによる個展「AFTER POP」を開催いたします。
紙幣を刻んでコラージュした紙幣絵画が海外でも人気を集め、近年では香港や台湾でも活躍しているタルタロス。日本古典美術や神々、精霊信仰を形にした偶像美術を21世紀の美術に変換しています。
新作は、アメリカのポップアートを代表するアンディ・ウォーホル、テスラや宇宙開発などの事業で未来の世界を創り出すイーロン・マスクのポートレートをお金と宇宙の新たな崇拝の対象として、偶然性を活かしたAutomatic Paintingというユニークな手法で表現します。紙幣という人工的な素材を用いた神秘的でエネルギッシュな画面は、観る者に現代の虚実混合した世界を訴えかけているようです。
tagboatでは2回目の個展となる本展では、浮世絵紙幣絵画、Multiverse Galaxy、Automatic Portrait、REALCAMO版画をメインに新シリーズも発表致します。
壮大な宇宙を映し出したネオポップアートを是非ご高覧ください。
CONCEPT
ウォーホルのポートレートをPCで描いている時、動くピクセル画像を見ていると、モニターの向こう側でウォーホルが生きている様な気がした。
15分で有名人になったかと思えば、15分で忘れ去られ、宇宙からのTweetや色んな夢を携帯で観る今、POPは僕らの世界そのもの。
20世紀が産んだPOPの残像を21世紀の僕らが引き継ぎ、宇宙に飛び出し拡散しようとしている。
POPをかき集め、Tweetし、バラ撒き、蓄える。
人は地球の周りで次の何かを探し始めた。
今、AFTER POP。
タルタロス
タルタロス |
タルタロス(TARTAROS)/ 日乃谷 啓(kei hinotani)
現代美術家/キュレーター
石川県金沢市出身
フィギュア原型師として国内フィギュアメーカー原型を多数制作。プロダクトデザイナーとしてディスクカバーがニューヨークMOMAデザインカタログに登録。40代に瞑想による神秘体験を契機に現代美術家に転向。スピリチュアルな視点で歴史文明、偶像崇拝をテーマに紙幣素材の絵画と版画、偶像彫刻、AutomaticPainting、瞑想絵画のシリーズを発表。
主なキュレーションはVR技術を援用した「VR工芸-今日の神殿」「次風景」等。沖縄在住。
個展
2019「神紙 KAMIGAMI – God paper」木之庄企畫[東京]2020「IDEA」みんなのギャラリー[東京]2021「Ukiyo」「IDEA Earth」ルンパルンパ [石川]「World exchange」GalleryTAGBOAT[東京]「BABEL AGAIN」Contemporary Tokyo[東京]2022「浮世絵紙幣2022」Contemporary Tokyo[東京]
グループ展アートフェア
2019 ONE ART TAIPEI 2019 台北 木之庄企画
ARTマレーシア 木之庄企画
2020 TAGBOAT×百段階段展 GalleryTAGBOAT
2021 tagboat ART SHOW,tagboat art fair GalleryTAGBOAT
ART北京2021 北京 Contemporary Tokyo
北京当代艺术展 北京 Contemporary Tokyo
ART021上海 上海 Contemporary Tokyo
2022
ART TAIPEI 2022 台北Contemporary Tokyo
「暖流」上海 廈門美術館
2023
『观,Just Looking中日韩艺术联展』
上海 powerlongartcenter
受賞歴
2014 第9回TAGBOAT AWARD 作品選出
2014 TDW ART FAIR前期 審査員特別賞. 今村 有策賞 受賞
キュレーション
2019
VR工芸「今日の神殿 -Regeneration(再生)」
企画、キュレーション、作品参加
[作品提供] 金 理有、山本 基 、TARTAROS JAPAN tagboat Gallery[東京]2022
「Post Imagine」ASTER[石川]2023
「次風景 post landscape」 ASTER[石川]