ナカムラトヲルは宮城県に生まれ、東京を中心に活動するアーティスト。
Independent Tokyo 2021にてタグボート特別賞と審査員特別賞をダブル受賞するなど、近年目覚ましい活躍を遂げています。
ただポップなだけではなく、グラフィカルな表現で人気の【Fakeface】シリーズをご紹介します。
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ナカムラトヲル Toru Nakamura |
運命を変える出会い
ナカムラトヲルのキャリアのスタートは、彼が30歳の時でした。
当時働いていた飲食店で、印象的な目を持つ女性に出会ったのです。
その時に突如生まれた「描きたい」という雷のような衝動が、インスピレーションを沸き立たせました。
それまで全くアーティストを志していなかった彼の、運命を変えてしまう瞬間だったのです。
どこまでも自由な発想で描く
頭の中には常にアイディアが渦巻いているというナカムラトヲル。
その描き方は自由自在で、独学ならではのルールに捉われない発想が魅力です。
ポップとアブストラクトなど様々な要素を盛り込み、カラフルな色が展開される画面は
見るたびに楽しい気持ちにさせてくれます。
時代の空気を映し出す
近年制作を始めた「Fake Face」シリーズ。
インターネット上で数々のSNSを使い分け、コミュニティによって様々にキャラクターを変えていく自分。
直接人と会うことなくコミュニケーションをとるうちに、複数の自分の顔が生まれ、使い分けるようになります。
そんなとき、誰しも一度は考えたことのある、「本当の自分の顔とは?」という思いをテーマにしているといいます。
少し毒のある風刺を盛り込んだ作品は、まさに「今」の空気を表しているのです。
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ナカムラトヲル Toru Nakamura |