東菜々美は1997年千葉県生まれ、2022年多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業。現在多摩美術大学大学院絵画学科油画専攻に在籍中。
the 16th TAGBOAT AWARDにて見事グランプリを獲得し、ほぼ同時期にACTアート大賞展でもグランプリを受賞するなど、若手作家ながらも注目が高まっています。
tagboat Art Fair 2022では作品が完売し、6月には阪急メンズ東京tagboatでの個展を控えている東の作品が持つ魅力に迫ります。
東菜々美 Nanami Azuma |
課されたルール
東菜々美は描きはじめるときの「きっかけ」となるような独自の決まりを定めて制作しています。
「キャンバスの端から描いていく」ことや、パネルにあらかじめある「木目にそって描く」ことをルールとすることもあります。
「one lines」シリーズでは「刷毛目に沿って描く」というルールを決め、大きな刷毛の筆致を小さな面相筆で追いながら描かれています。
抽象画のなかにあえてルールを持ち込み、制約のなかで創造性を発揮しているのです。
キャンバスに油彩、53x 33.3 cm、2022年
キャンバスに油彩、53x 45.5 cm、2021年
木材に油彩、53x 53 x1.8cm、2021年
隣り合う色
作品は間近で見ると、ビビッドな色や鈍い色が折り重なっているのが分かります。
しかし離れて見ると、隣り合う色と色が混じり合い、近づいて見たときとは異なる思わぬ色が見えてきます。
作家は何色とは決めずに、絶妙なバランス感覚で様々な色を取り入れながら、自然界にあるような複雑な色合いを作り出します。
木材に油彩、46x 48 x1.8cm、2021年
キャンバスに油彩、53x 53 cm、2022年
木材に油彩、32x 31 x1.8cm、2022年
手描きの歪み
増幅するように画面を埋め尽くしていく線。
手で絵具をのせるように一本一本じっくりと描かれていく無数の線は、
少しずつ歪みながら意図しない形を生み、まるで生き物のようなうねりを感じさせます。
作品にどんなルールが課されるのか、制約の中に予想外の「何か」が生まれるのか、これからの展開も見逃せません。
キャンバスに油彩、72.7x 62 x1.5cm、2021年
木材に油彩、29x 29 x1.8cm、2021年
木材に油彩、42x 42 x1.8cm、2022年
2022年6月14日(火) ~ 6月30日(木)
営業時間:11:00-20:00
*最終日は17時close、他、館の営業時間に準ずる
入場無料
会場:阪急MEN’S TOKYO タグボート
〒100-8488 東京都千代田区有楽町2-5-1 阪急MEN’S TOKYO 7F
銀座、阪急MEN’S TOKYO 7F、タグボートのギャラリースペースにて、現代アーティスト・東菜々美による個展「I draw lines」を開催致します。
東菜々美は2021年「the 16th TAGBOAT AWARD」にて数多くのアーティストの中から見事グランプリを受賞。
今年3月に開催された「tagboat art fair2022」では発表した作品は完売するなど注目の若手作家の一人です。
絵を描く際にできる刷毛の筆致に基づいて線を一本一本描く東菜々美。
手書きによってできる歪みと隣り合う色と色が混じり合って思わぬ形と色を生み出します。
その緻密に塗り重ねられた線はつい目で追ってしまい画面に吸い込まれていきそうです。
タグボートでは初の個展となる本展では、新作を展示・販売いたします。精巧な線と確かな色彩で多くの人を魅了する渾身の作品をどうぞご高覧ください。
東菜々美 Nanami Azuma |
1997 千葉出身
2022 多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
同大学院博士前期課程絵画専攻油画研究領域入学
受賞歴:
2020.11 シェル美術賞2020 入選
2021.4 ACTアート大賞展2021 最優秀賞
the 16th TAGBOAT AWARDグランプリ
展示歴:
2020.10 gallery美の舎学生選抜展一次通過作品展
2022.1 2021年度多摩美術大学美術学部卒業制作展
2022.2 東京五美術大学連合卒業制作展/roppongi art week東菜々美個展「one lines」