国内のギャラリーの年末年始は休暇で営業していないことが多い。
そもそもギャラリーの仕事の始祖はヨーロッパの貴族の職業であったゆえ、クリスマスが始まる前から長期休暇に入ることが欧米では多い。
その流れなのか、なぜか日本のギャラリーも欧米に倣って年末年始は長期休暇をとる業者が多いようだ。
一方、国内でこの時期は買い物商戦の真っただ中なので、年末ぎりぎりまで店を開けているし、年明けすぐに冬物のセールが始まる。
日本で商売をしようとすれば、この時期は書き入れ時であり休むわけにはいかないのだ。
タグボートは昨年まで銀座の阪急メンズ東京の中に常設ギャラリーを構えていたので、百貨店とギャラリーの勤務日時が同じであった。
従い、年末年始は他のギャラリーが休暇をとっている間にもずっとお店を開けていたのだ。
という流れがあったので、タグボートは美術業界の慣習からは外れてしまうが、年末年始(大晦日と三が日は除く)にもギャラリーを開けることにした。
タグボートはプライマリーギャラリーなので、通常は取り扱い作家の新作の個展またはグループ展を開催している。
独自で開催するアートフェアも含めて、セカンダリー作品を展示することは基本的にはない。
そんなタグボートが初めてセカンダリーに特化した展示を行うこととなった。
ひとことで言うと、プライマリーの展示の「狭間」に行う展示だとも言えよう。しかしながら、実際にはここに大きな需要があるのも事実である。
歳末と正月明けにお店を開けて、そのときしか来れないお客さまを迎え入れたいというのが我々の考えだ。
展覧会のタイトルはそのまま「THE SECONDARY」とした。
通常はオンラインでしか見れない有名作家の作品をずらっと100点近く展示することになる。
それらの作品を実際に見くらべながら買うのは、オークションのプレビューに行くような感覚に似ているだろう。
是非この初の試みを体験して頂きたい。
https://www.tagboat.com/products/secondary.php
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