タグボートで購入するアートコレクターは、いったいどのような人たちなのか。
2015年から2019年の統計データをもとに、その横顔をのぞいてみたいと思います。
購入金額の総合計、また購入平均単価ともに男性が圧倒的に多い結果となりました。
美術館に行くと、比較的年輩の女性が多く鑑賞されているのを見かけます。
これだけアートに興味を持っている女性が多いということは、購入者にも女性が多いと思われるかもしれませんが、実は購入者は圧倒的に男性が多いのです。
女性はインテリア空間にアート作品を飾ることへの興味を持つので、好きな作品を自分の空間に入れることで満足される方が多いです。
一方、男性は収集癖がある方が多く、部屋に飾らずに箱に入れたままでも満足する方もいます。逆に購入作品リストで一覧表を作ったり、投資としてのアートコレクションに興味を持つのも男性のようです。
年代別では50代の次に40代、30代という割合で大半を占めています。50代は購入単価も高い傾向にあります。
高年齢の富裕層にアートコレクターが多いイメージがありますが、タグボートで購入している人は30代~50代という中年層です。これはITリテラシーの高さにも関係があると考えられます。
アフターコロナではオンラインでのアート購入が当たり前になっていくでしょう。2018年には20代、2019年には70代のコレクターが大作を購入した結果も出ており、年齢層の拡大にも期待が持てます。
東京都は断トツで購入金額が高く、その次に五大都市が続いています。
アートを買える場所がないからインターネットで買うのかと思いきやそうではありません。実際には圧倒的に東京都に集中しています。
都市部ではアートをリアルの場で鑑賞できる機会が多く、すでに作家や作品などアートの情報を持っているアートリテラシーの高い人が、インターネットで購入している状況なのです。