世界では380を超える国際的なアートフェアが開催されているらしい。
コロナ禍が終わってアートフェアはますます盛況となりつつあるようだ。
アートバーゼルやフリーズ、アーモリーショーといった巨大な一流のアートフェアでは富裕層が集まるコミュニティを作り出しており、その時期にオークションが開催されるなどアートフェアが地域マーケットのハブとなっている。
アートフェアは見本市であるという特長を持つので、販売するという目的以外にギャラリーのプロモーションの場でもある。
来場顧客にどんなギャラリーであるかを知ってもらう、どのようなアーティストがいるかを知ってもらうことが重要な目的なのだ。
しかしながら、来場顧客の個人データはアートフェアの主催者側にあり、どんなに多くの顧客がそのギャラリーの展示を見ていても、顧客から個別に名刺を受け取らない限りは新規客のリストを作るのは難しい。
そこで知り合った顧客と会って、一期一会で購入に繋げていくしかないのだ。
また、出展ギャラリーはブース形式の壁に数人の所属アーティストをグループ展のように展示している。
アートフェアはあくまでギャラリーが作品を売買する見本市としての立ち位置なので、作品の展示空間としてはギャラリーと比べると中途半端で、その役割を十分に果たしているとは言えないだろう。
作家の世界観を感じる展示を見たいのであれば、ギャラリーで個展を見る必要があるのだ。
タグボートのアートフェアが他とは違うところ
一般的なアートフェアは、現地での展示品とオンライン販売と繋がっていないことがほとんどだ。
Artsyという世界最大の現代アートのオンラインプラットフォームは数多くのアートフェアと提携して、出展ギャラリーの展示作品をネットでも販売する仕組みを構築しようとしているが、実際には展示作品の10%もネット販売に至っていないのが現状だ。
ギャラリーごとのネット販売の体制には差があるので、アートフェアで足並みを揃えてスタートさせるのは難しいのだろう。
それと比べて、タグボートは20年前からオンラインで現代アートを販売している強みがあるので、ネットの顧客とリアルの顧客の両体制で集客をすることができる。
もちろんフェアの展示作品すべてをオンラインでも同時販売しているし、オフラインとオンラインを繋げるのは最も得意としているところだ。
しかし、タグボートのアートフェアでの購入方法にも問題があった。過去の3回とも会場内でオンラインでのみ販売していたのだが、特に初日のプレビューではアクセス数が増えすぎてサイトが重くなるという問題が起こっていた。
今回はそのような来場者の不満やイライラに対応するために、オンライン販売だけでなく、会場内のレジでスムーズにクレジットカードやPayPayなどの決済ができる体制を整えた。
IKEAで家具を買う時のように、販売作品のキャプションをピックアップしてレジに持っていけば、その場で買える仕組みなので、アクセス集中でサーバー負荷が増えてネットが鈍くなる悩みは今回からは気にしなくてもよいようになった。
さて、他にもアーティストが自身の世界観をプレゼンテーションできる空間を持てるのがタグボートのアートフェアの特徴だ。
アーティストの個別ブースの壁長が一人あたり10~13メートルあるので、ある意味で一般のアートフェアのギャラリーブースと同じくらいの広さだ。
ミニ個展が開催できるスペースなので、凝った展示にすることが可能だ。
従い、アーティストが各自のブースの中で創る世界観をたっぶりと浴びた上で作品を選択できるメリットは大きいだろう。
このように、tagboat ART FAIRには、すべての作品がネットで買える、作家ごとの世界観を感じることができる、という二つの長所があるので、それをフル活用して、新しいアート作品のコレクションに役立ててほしいと思っている。
【tagboat ART FAIR 2024】
4月26日(金)16:00~20:00 ※26日はご招待のお客様のみご入場いただけます
4月27日(土)11:00~19:00
4月28日(日)11:00~17:00
〒105-7501 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝
東京都立産業貿易センター 浜松町館 2F,3F
JR/東京モノレール 浜松町駅(北口)から徒歩5分
ゆりかもめ 竹芝駅から徒歩2分
都営浅草線/都営大江戸線 大門駅から徒歩7分
1500円
公式サイトは以下となります
https://www.tagboat.com/artevent/tagboatartfair2024/