自分が持っている現代アートの作品がいったい今いくらなのか、知りたい人は多いでしょう。
それは売る売らないに関係なく、以前買ったときに比べてどれくらい価値が上がったかいう興味は誰もが持っているはずだからです。
好きで購入した作品が何倍にもなっていたら、自分自身の目利き力を誉めたくもなりますよね。
また、新しくアート作品を買うときの資金として、現在持っているアートを売りに出して、そのお金で買うということもできます。
その場合に作品の価格帯、種類、入金の時期などによって、どのように売ればベストであるかを知っておいたほうがよいでしょう。
そうすることによって個人の持つアートという資産を活かして有益なお金の使い方を学ぶことができるからです。
どんな販売方法があるのか
作品を売る業者を選ぶ場合に、以下のようなものがあります。
その中でも委託販売と買い取り業者では全く違いますし、それぞれの特徴を知った上で選ぶのがよいでしょう。
【委託販売】
・オークションハウス(サザビーズ、クリスティーズのような国際的な一流企業から国内事業者まで)
・ギャラリーなどで事業者の顧客向け販売(タグボートもこれです)
・ヤフオク、メルカリといったネット販売
【買い取り】
・アートの買い取りディーラー
・セカンダリーの販売を行うギャラリー
一般的に委託販売のほうが実勢の価格で取引がされますので、より高く売ることが可能です。
買取りは委託販売の売値の3-4割程度の価格が一般的です。ただし売れる可能性があるものしか買い取ってくれませんので、著名なアーティストの作品でも絵柄によっては買い取りをしないことがあります。
その代わり、その場でキャッシュで払ってくれますので入金時期が早いほうがよい場合は買い取りがベストでしょう。
一方、委託販売は売れるかどうかが分からないというリスクがあります。
オークションハウスでも落札されるのは7-8割程度であり、人気がなければ不落札となってしまいます。
人気のあるなしで相場が決まってしまいます。
オークションハウスの特徴としては、富裕層へのアプローチが得意ですので高価格帯の作品の取り扱いでは強みがあります。
クリスティーズやサザビーズでは1000万円以上の作品が中心となります。
人気が高ければとんでもない価格になることがオークションのメリットですが、逆に想像していたより低い価格となって購入時よりも値が下がることもありえます。
入札までにはカタログ制作などの準備がありますので、開催の4ヶ月くらい前からオークションハウスに見積もりをとってもらい、彼らが示すエスティメート(見積もり価格)で納得がいけば進めるとよいでしょう。
オークションハウスは全体の落札率を重視するので販売が難しい作品はお断りされるし、あまり人気がない作風の場合は購入時よりはるかに安い価格を提示されることもありえます。
タグボートの委託販売
タグボートも委託販売として、販売価格を見積もりしますが、オークションのようにその時の場の盛り上がりで価格が上下することはありません。
基本的には国内のコマーシャルギャラリーで正規の価格で購入された作品については、査定した上で購入時の価格以上にて販売いたします。
なぜタグボートは買った時より高く売るのはというとそれには理由があります。
一般的にはセカンダリー市場というのは人気があれば高く売れるし、人気がなければ値段が付きにくいので不落札に終わってしまいます。
では、一般のコマーシャルギャラリーではどのように委託販売をしているのでしょうか?
実際に聞いた話ですが、あるギャラリーで購入した作品の委託販売を顧客が依頼したところ、購入したギャラリーから断られたので、別のギャラリーが裏で購入価格の2割程度でこっそり販売することがあるそうです。
2割で買えた購入者にとってはラッキーですし、また再販で利益を得ることができるかもしれません。
このような裏事情は日本のアート業界では頻繁に発生しており、ギャラリーが販売後も作品に責任を負わなければ、その後で作品価格が裏でこっそり暴落している現実が日本にはあるのです。
裏事情を知って以来、タグボートは他のギャラリーからの購入作品の価格を下げて売ることをしておりません。
価格の暴落はアーティストの価値を下げることに直接つながるため、タグボートはセカンダリー市場にもプライマリーと同じようにアーティストの価格を守っていきたいと思っております。
その他のタグボートの委託販売のメリットとしては、
・ウェブでの販売価格を見るとおおよその委託金額が分かるので安心
・手数料も100万円以上20%、100万円未満20%と明瞭
・オークションハウスの見積もり(エスティメート)より高い価格で販売することを明言
・コロナの時代だから来店しなくても画像だけで査定できるのがメリット
購入時の価格が明記された納品書(またはギャラリーの証明書)などがあれば 購入価格以上の査定が確実になります。
是非、この機会に販売するしないに関わらず、作品の見積もりだけでもお試しください。