アートをせっかく買うのであれば、質が高くてよいものを選びたい、さらに将来的にも価値が上がりそうなものを買いたいという気持ちはよくわかります。
でも何を買ったらよいか分からないという方へのアドバイスをここでお話したいと思います。
前回のコラムの中で、部屋に合わせるインテリアとしてアートを買うのであれば好きなものを買えばよいが、将来の資産価値を期待したいという人にとってはある程度の情報が必要となります、と申し上げました。
そのような情報を得るには、本来なら年に数万点の膨大な量の作品に触れながらそこから厳選する必要がありますが、そんな時間がとれる人はめったにいません。
世界のアートのトレンドを見ながら、その潮流に沿ったアーティストなのか、社会にアンテナを張り続けているかどうかといったことを個別のアーティストごとに見ていく必要は本当はあるのですが、作家が積極的に自己発信をしている場合を除いては本人と直接話をしてみなければ分からないものです。
とはいいながら、将来的に価値の上がりそうな作家であるかどうかはある程度の情報を手掛かりとして探すことはできるはずです。
そういう情報を手っ取り早く入手して、且つ自分の趣味嗜好にもマッチした作品を選ぶのは簡単ではないように思われますが、実は可能です。
例えば、タグボートのウェブサイトで直接取り扱いをしているアーティストは130名ほどいるのですが、そのアーティストから作品を購入すれば、タグボートが作家をプロモーションしていますので、いざというときに作品をタグボート経由で販売する場合でも、購入時以上の価格で販売することができます。
つまり購入したギャラリーがその作家を支援しているかというのは重要ですし、貸しギャラリーやその他のウェブサイトで購入する場合には逆にサポートしていないのでリスクになります。
また、一般的なコマーシャルギャラリーでも販売した後の作品を引き取って再販してくれるところは多くありません。もちろん売れっ子作家は別で、こちらは常に品薄でほしいお客様がすでにいることから高く買い取ってくれる場合もあります。
さて、今回はタグボートの作家の生まれた「世代」でカテゴリーを出してみたいと思います。
なぜ「世代」かというと、若い世代のアーティストの作品はまだ安いので値上がりしたときのリターンが大きいからです。
似たようなイメージでは、投資家が事業会社に投資するタイミングは、シード期、スタートアップ期(アーリー)、成長期(ミドル)、安定期(レイタ―)とあるのですが、かなり最初の段階で投資するほうが株価も安く、成長後のリターンが大きくなります。
これはコレクターとアーティストの関係にも似ており、アーティストがブレイクする前の若いときに作品を安く買っておくと売った時のリターンが大きいのです。
タグボートの取り扱い作家の世代では、20代をシード期として考えてください。まだ美大生または卒業して数年のアーティストばかりです。
以下の作家は全部で21名であり、20代のアーティストをこの人数抱えているギャラリーは日本ではタグボートだけです。
それぞれの名前をクリックすれば作品を見ることができます。
まだ若手のアーティストの中から自分の好みの作家を選び出して検討していくと面白いでしょう。
【20代のタグボートの若手作家一覧】