人生におけるアートの位置づけとは
人生を生きていく中でアートに触れることが少ない人はいるだろうし、ビジネスとは縁遠い存在であるのもアートである。
そのようなアートではあるが、過去の人類の歴史において文化の中で必ず重要な位置を占めているし、後で振り返ってみたときにアートの存在感が見えてくることがある。
我々は通常の生活の中で「デザイン」について気にすることはよくあるだろう。
それは、デザインの「有用性」の部分を除いたアート的な部分を日々感じることであると思われる。
また、ファッションの中のアート的な部分も同じだ。
上記のアートの意味はどちらかというと「センス」のようなニュアンスであるが、ここでは「センス」のような見た目の美しさとは別の意味でのアートの「表現力」や「世界観」について考えていきたい。
アーティストの表現力と世界観
一般的に我々は「表現力」や「世界観」の面でアートを感じることなく一日を終えることが多いのだが、その一方で作品を制作している人にとっては一日のほとんどがアート三昧となっている。
アートを作る人は必要性があるから作っているのではなく、「作らざるを得ない」から作っている場合が多い。
たとえば、忙しくても時間をみつけて絵を描いたり工作してしまうタイプの人だ。
そのようなアーティストが作る作品は人間が根源的にもつ表現力を発揮したものであるといえよう。
発揮した結果としてアート作品が存在するのであり、そうしてアーティストが作り上げた世界観である作品を我々は自由に楽しむことができるのだ。
だからこそ、アートとは作家の意思で自由に作られたものであり、クライアントの依頼によって作られるデザインやイラストとは別のものとして扱われるのだ。
さて、社会が回っていくスピードが速くなりそれに連れて物事が合理的になっていったとしても、アートは変わることないスピードで進んでいく。
世の中の急速な変化をよそに見ながら世相を斬った表現をするのもアートであるし、あえてデジタルにこだわらずに手作りで作品を制作するのもアートのよさである。
そう考えるとアートというものは、どんなに社会が変化したとしても、人間の根源的な欲求のひとつであり続けるので、その存在がなくなることはないだろう。
人生を急ぎすぎていたたときに、少し骨休みをして、いろいろと考えることができるのもアートの特徴だとも言えよう。
アートのマーケットと若者への応援
さて、一日を振り返ってみると、電車の中でずっとイヤホンで音楽を聴いている人は数多く見かけるが、アートに接している時間が同じくらい多い人はあまりいないだろう。
フジロックの盛り上がりなどと比べると音楽ファンとアートのファン層の違いは歴然だ。
学校の授業では音楽と美術は同じ時間あったにもかかわらず、実社会に出てからはそのマーケットサイズは大きく異なることになる。
もちろん、日本に比べると欧米ではギャラリーがいたるところにあるので、アートに触れる機会が多いだろう。
その欧米でアートを買う習慣が定着しているのは、部屋に飾りたいとか、資産価値といった面もあるが、日本とのもっとも大きな違いはパトロン的にアーティストを応援したいという気持ちがあることだ。
欧米ではスタートアップへの投資が日本に比べてケタ違いに多いのは、単純にリスクを取って利益を得るような狩猟民族的な習慣があるというだけではなく、若い人たちを応援したいという気持ちの現れでもあり、これがアート購入にも通じているようだ。
一方、日本はというと、世界でもっとも高齢化された社会であるが、高齢者保護の政策についてはやや度が過ぎるほどになっている。
その高齢者が若年層の未来に対してお金を投じるという社会が日本では文化としてまだ醸成されていないことは確かだ。
ある程度の年齢で金銭的にも余裕のある人が若いアーティストのためにお金を投じる世界が日本に来ない限りは国内のアートマーケットの成長は望めないだろう。
タグボートの取り組みとしては、若いアーティストの作品をなるべく多くの人に見てもらい購入することを支援する仕組みをイベントを開催することで実施している。
アートはオンラインだけでは十分に楽しめないので、実際に見せることを重視しているからこそイベントが重要なのだ。
若いアーティストにとって作品は多くの人に見てもらうことに意味があり、自分の人生にアートのもつ「表現力」と「世界観」を感じてもらうためにも、この夏はアート体験を始めてほしいと思う。
銀座三越とタイアップするアートフェアをタグボートが開催
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000042448.html
Independent Tokyo概要
https://www.tagboat.com/artevent/independenttokyo2022/index.php
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