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ふたりの少女がやってくる
ある日、ふと夢の中にふたりの少女が現れたとしたらどうだろう。
見た目はそっくり。でも性格は、たとえば明るく笑う子と、ちょっぴり寂しげに目を伏せる子。
そんなふうに、正反対なのにどこか似ているふたりが手をつないで立っていたら、それはきっと、豊澤めぐみの描く少女たちかもしれない。
豊澤の作品に登場するのは、いつもふたりの少女である。
彼女たちは現実の友だちではない。「夢の中でだけ会える友だち」なのだという。
夢は、心の奥にしまってある思いや感情が、ふわっと浮かんできて姿を変える場所だ。
つまり、豊澤の描く少女たちは、彼女自身の気持ちが擬人化された存在なのだ。
たとえば、うまく言葉にできない「もやもやした気持ち」や、「自分の中にある別の自分」を、少女の姿で描くことで、豊澤はそれらをやさしく受け止め、紙の上にそっと置いているのである。
色と線で、心の中を描く
豊澤の作品は、アクリル絵具やデジタル、ミクストメディアといった多様な技法でつくられている。
つまり、絵の具で描いた作品もあれば、パソコンやタブレットで制作された作品もあるということだ。
そしてそのどれにも共通するのは、柔らかな色合いと繊細な線、そして画面に漂うふんわりとした空気感である。
アクリル絵具は乾くのが早いため、色を重ねていくにはスピードと計画性が求められる。
豊澤の作品を見ると、その制約のなかで自由に遊ぶように筆が走っているのが分かる。
少女たちの髪の毛の流れや、服のひだの部分に使われる色は、淡いグラデーションのように重ねられ、光に透けるような柔らかさを感じさせる。
また、デジタル作品においても、その柔らかさは失われていない。
多くのデジタルアートがクールでパキッとした印象を持つなかで、豊澤の作品は「ぬくもり」を残している。それは、おそらく線の「ゆらぎ」や、色の「にじみ」まで計算されているからである。
こうした技術の背景には、彼女がいかに「心の内側」を丁寧に形にしようとしているかが見えてくる。
まるで、感情という糸を一本ずつ撚(よ)って、作品として編み上げているかのようである。
自分を大切にするための絵
豊澤が描く少女たちは、にっこり笑っているわけではない。ときに伏し目がちで、ちょっぴり不安げな顔をしていたりもする。
それでも、不思議と見ているこちらの気持ちは、やさしくなる。なぜだろうか。
それはきっと、彼女たちが「自己愛」や「自尊心」というテーマをまっすぐに見つめているからである。
自己愛という言葉は、ともすれば「わがまま」や「自分勝手」と勘違いされることもある。
でも本当は、「つらいことがあっても、自分のことをちゃんと好きでいよう」という、すごく大事な気持ちなのだ。
豊澤の少女たちは、まるで自分自身にやさしく語りかけているようにも見える。
「大丈夫、あなたはあなたのままでいいんだよ」と。
その声は、作品を通して見る人の心にも届く。だからこそ、誰かの心に寄り添い、そっと背中を押すような力を持っているのだ。
作品を眺めていると、不思議なことに、自分の中にある小さな不安や、昔の自分、あるいはもう一人の自分が、そっと現れてくる。
そしてそれらを「いてもいいんだよ」と受け入れる気持ちが芽生える。そんな魔法のような時間を、豊澤の作品は届けてくれる。
少女たちが、鏡のように語りかける
ふたりでひとりを描いた豊澤の作品は、静かに、しかし確かに心の奥に触れてくる。
「自分を大切にする」ということを、やさしい絵と言葉ではなく、色や形を通して教えてくれるのだ。夢の中でしか会えないともだちは、鏡のなかの自分自身かもしれない。
あなたの部屋に、その鏡をひとつ置いてみてはいかがだろう。ふとした瞬間に、もう一人の自分と目が合って、そっと心がほどけるかもしれない。
Schedule
Public View
4/19 (sat) 11:00 – 19:00
4/20 (sun) 11:00 – 17:00
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