台北にて新しい展示企画が今週から始まるので台湾に行ってくることとなった。
タグボートと提携関係にある台北オークションセンター(台北収蔵交易)が台北国際会議センターの5階にある展示会場で世界の若手現代アートの作品の展示およびオークション販売を行う企画だ。
実はこの企画、台北オークションセンターから連絡があったのが、3月6日のことであった。
通勤電車の中で届いた先方からのメッセンジャーは、4月25日から4日間開催される台北オークションセンターの展覧会「Contemporary Art salon」に日本人作家を集めてほしいということだった。
国際的な展覧会にしようとしたところ、時間的な制約もあって思ったより日本からの出展者が集まらなかったのだろう。
依頼のあった台北オークションセンターは、今年1月にローンチした台湾中で開催されるオークション情報を集めたオンラインサービスを運営しており、そればかりでなく独自にネットオークション販売もスタートする予定の新進企業だ。
先方と提携関係とはいっても、これから提携しようというところまででまだ何も始まっていないのが現状だった。
しかし、この会社が今年から始める予定のネットオークションの仕組みには興味があったので、タグボートとして手助けできるものであればやってみようと思った。
台北オークションセンターの代表者とは昨年の11月初旬に初めてお会いした。
コレクター団体のワンピース倶楽部の台北支部が同社の事務所内に置かれるなど日本との交流も活発に行っている。
そういうわけで何はともあれ、時間がない中でタグボートとしては出来るところまでサポートするために動きだした。
日本人アーティストの枠としては20名分用意してほしいということで依頼されたのが3月6日で、そこから応募を開始して展覧会まで一カ月半の短納期だ。
まずはメッセンジャーで先方と要点を詰めてから情報公開およびプロモーションを開始したのが翌日の3月7日。
正式な締め切りは3月15日であったが、日本人作家分は3月20日まで延期してもらうことで了解を得て応募者を募った。
結局締め切りまでに計64名の応募者がタグボートに来た。そのデータをまとめて先方が審査を行い20名のアーティストが選出された。
今回、アーティストにとっては、初の海外出展というアーティストも多く、彼らにとってはよい体験となるだろう。
4月25日はファーストチョイスとして招待されたコレクター限定のパーティーが開催され、26日はVIP顧客によりプレビューが開催される。
作品はオークション形式で応札され、多くのコレクターと若手アーティストが直接出会える機会作りにもなっている。
日本からのアーティスト枠は全部で20名で、そのうち10名はタグボートでも販売しているアーティストだ。
果たして今回の展覧会がどのような展覧会となるかは、主宰者の台湾側としても初の取り組みであるゆえまだ手探り状態だ。
台湾はセカンダリー市場が比較的好調で、日本の奈良美智、草間彌生などが高値で落札される土壌でもある。
また親日国でもあるので、日本のアートに対するリスペクトも非常に高い。
今後は四半期ごとに開催されるこのイベントに日本の若手アーティストを定期的に紹介できるシステム作りができればよいと思う。
さらには台湾のアーティストを逆に日本のコレクターに見せるといった取り組みなど相互の交流に発展できると面白いと考えている。
明日(25日)以降に開催されるこの展覧会がどのようになっていくかをこのコラムの中で順次紹介していきたい。
入選者は以下の20名(日本からのアーティスト枠)である。
下線太字のアーティストはクリックするとタグボートでも作品購入できる。
miu
池永梨乃
衛藤文俊
岡本博紀
梶谷令
株式会社アモラボ(坂和香織)
小林広恵
清水のぶ子
ツチヤカツヤ
中村透