タグボートはこちらのコラムにてアートマーケットについての説明や、成功するアーティストの条件についてなど、アートをコレクションする上で必要な情報を提供している。
このような情報を流す理由は一人でも多くの方がアートを買うことに興味を持ってもらいたいからだ。
アートを買うという行為は、作家の懐を温めることにつながり、制作するモチベーションにもなっている。
我々がアートを買わない限り、アーティストがプロとして生活することはできないのだ。
しかしながら、作品購入や作品の相続に対する税金控除など国としてアート購入を促進する動きはほとんどなく、政策に対して期待するのは日本では難しいだろう。
国によっては、法人がビルを建てるときに建築費の一部をアート作品に費やすことが義務化されたりしているが、日本では実現がほど遠いことが残念だ。
そうなると我々のようなアートの業者が草の根活動でアートを買うことの素晴らしさを伝えていくしかないと考えている。
食べていけるアーティストを一人でも増やしていくためには、コレクションの推進が最も近道であると考えており、そのための啓蒙活動をする必要がある。
その方法として我々にできることはメディアを通じてアートを購入するメリットを伝えていくことだ。
アートをコレクションすることで、ざっと以下のようなメリットが同時に発生するのだが、それを意識している人は少ないだろう。
1.展示する部屋にセンスのある暮らしと安心をもたらす
2.資産としての価値が上がることで収益をもたらす
3.アーティストの支援やパトロンにつながる
4.アーティストまたはコレクター同士のコミュニケーションが生まれる
5.美術館への作品寄贈や貸し出しで文化醸成に役立てる
アートコレクションにはこのようなメリットが多くある一方で、実はデメリットが見当たらないのが特長だ。
なので、お金に余裕があるのであれば、お酒やゴルフなどで消費をするよりもアートを買うことを推進したい思う。
ただし、アートは分かりにくいものであるし、素人にはとっつきにくいものに映るかもしれない。
美術館の作品の説明なんか見ずにまずは自分の好き嫌いの感性だけで作品を見ても構わないのだが、真面目な日本人にはそういう訳にはいかないようだ。
また作品が理解できないからって自身の知識不足を嘆くこともない。
それよりも自分の感性に正直に聞いてみて好きな作品を選ぶことのほうが何倍も重要だ。
我々はもっと気軽にアートを知ってもらいたいと思いたいし、そのための地道な努力を続けなければならない。
その手段としては、
1)コラムの投稿とそれをメルマガにて配信すること
2)アートのコレクションに関するセミナーや勉強会の開催
3)オンラインサロンによる会員メンバーへの濃い情報提供とコミュニケーション
4)アートコレクションに関する書籍の発行
5)テレビ、雑誌などの大衆メディアでの発信
などがある。
我々タグボートは、1)から5)までのすべてのメディアを活用してアートコレクションのメリットを伝えようとしている。
昨年10月よりネットによる会員制コミュニティサービスであるオンラインサロンをスタートさせたほか、セミナーも随時開催をしている。
また昨年は地上波ではテレビ朝日系と日本テレビ系の2つの番組でアートのコレクションについてバラエティー目線で紹介させてもらった。
今年の4月には書籍も刊行する予定だ。
書籍ではアートを教養と投資の両面からそのメリットを詳細に説明し、コレクションを始めようと考えている方にうってつけの内容とする予定だ。
ぜひ期待して頂きたい。
このように、アート業界ではこのような発信をするギャラリーなどの業者がほとんどない中、タグボートは草の根ではあるが様々な手段でアートコレクションの素晴らしさを伝える活動を続けているのだ。
これを読まれた皆様からのアイデアや、発信する場のご提供があれば積極的かつ果敢にチャレンジしたいと考えている。