台北オークションセンターが主宰するContemporary Art salonにタグボートから20名のアーティストが選出され、4日間台北にて展示されることとなったので行ってきた。
場所は101という高層ビルの隣にある世貿中心(ワールドトレードセンター)の5階にあるギャラリースペースだ。
4月25日の午後6時から始まるコレクターズナイトに合わせて現地を訪れた。
今回改めて感じたのは現地の熱気だ。
アジアはどこに行っても、アート熱が異常に高く感じる。
香港、上海、シンガポールなど、どこもアートイベントに対する期待値が高いし、それに来ている中で若者が多いのだ。
東京でのアートフェアなどは初老の方も含め熟年層が多いのだが、アジア各国ではそのような雰囲気がないのが普通だ。
特に現代アートを楽しむのは若者の特権だと言わんばかりの熱気はアジア共通だと言えるだろう。
その中で台湾は、中国の経済成長率が鈍化した影響を受けて景気はさほどよくはないのだが、アート熱だけは依然として高い人気だ。
今回のContemporary Art salonには合計120名のアーティストが参加するうち、20名はタグボート経由の日本人アーティストが選出された。
日本のアーティストと台湾のアーティストとを比較してみるのも一つの楽しみだ。
率直に言うと、台湾のアーティストは日本のアーティストと比べると、やや雑なイメージがあり日本人アーティストのほうが繊細だ。
しかしながら、日本のアーティストは決して負けていないし、台湾からの注目度も依然高いことを再認識した。
ただし、今回は一人当たりの展示面積がヨコ1mの範囲内ということもあり、小粒な小品であったことも日本人アーティストが目立つことができたのかもしれない。
また、台湾のアーティストで上昇志向の強い作家はすでに欧米や中国に行っているので、今回のような展覧会には参加していないということもありえる。
次回は8月に若手アーティストの写真展が開催され、その後にもアート台北という台湾最大のアートフェア開催時(10月後半)に同じ世貿中心の五階にてContemporary Art salonを開催する予定でもあり、そこでも日本のアーティストの出展を要請されている。
また、日本のアーティスト単独での展覧会も予定しているとのこと。
台北という舞台で、このように定期的に日本のアーティストを紹介してもらえることは本当にありがたいことだ。
またアートフェアと同じ時期であれば出展コストを少なくしてコレクターに作品を紹介することも可能だ。
今後も台北オークションセンターとの関わり合いを密にして、積極的な海外展開をやっていきたいと感じた。