長嶋五郎は東京生まれ、武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業。
イラストレーターとしてキャリアをスタートさせ、雑誌「POPEYE」の表紙やTOYOTAカローラのCMなど、雑誌から広告、アパレル、音楽関連、TV番組など幅広い舞台で活躍してきました。
今回ご紹介する作品は「有機的なグラフィック」をテーマに2020年頃から始めたシリーズ。油絵具をたっぷり塗った厚塗りの絵画は、レトロな色合いとポップなモチーフが組み合わさり、自身が影響を受けたという80年代の空気感を含んでいます。
長嶋五郎 Goro Nagashima |
アメリカ西海岸発祥のカルチャー
長嶋五郎が10代の頃から最も強く影響を受けた、アメリカ西海岸発祥の音楽やファッション、そしてアート。
好きなミュージシャンやアーティストがインタビューを受けながら食べていた、ハンバーガーやピザなどのスナック、
そして大衆に親しまれたキャラクターなどをアメリカを象徴するアイコンとして作品に取り入れています。
80年代の空気を持つレトロなグラフィック
かつて憧れた、色褪せたレコードジャケットや古着。作家はその古ぼけた部分も含めて愛し、作品の中に表現しようとしています。
「経年劣化した」ような有機的なグラフィックに愛着と敬意を表しながら、好きな要素を作品に詰め込み、
同時に抽象画と具象画の間を目指して描かれた画面は、絶妙なバランス感覚によって成り立っています。
イラストレーションから油彩画へ
作家は雑誌「POPEYE」の表紙絵を担当し、TOYOTAカローラのCMに参加するなど、イラストレーターとして幅広いキャリアを持ちながら、
コロナ禍を経て自身を見つめ直し、アーティストとして自分のために絵を描くことに取り組み始めました。
油絵具をたっぷりと使って描く重厚な表現には、温かみのある古めかしさと瑞々しさが同居し、唯一無二の魅力を放ちます。
タグボート販売作品
キャンバスに油彩, 33.3x 24.2 x3cm, 2021
キャンバスに油彩, 33.3x 24.2 x3cm, 2022
キャンバスに油彩, 33.3x 24.2 x3cm, 2022
長嶋五郎 Goro Nagashima |
東京生まれ
武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業
イラストレーターとしてキャリアをスタートさせ、雑誌「POPEYE」の表紙やTOYOTAカローラのCMに参加、TV番組「激レアさんを連れてきた。」コーナーイラストを担当等、雑誌から広告、アパレル、音楽関連、TV番組を中心に活動。
2020年頃から自身が影響を受けたの80年代の〝有機的なグラフィック〟をテーマに厚塗りの油彩画を学生以来20年振りに取り組む。
主な展示にOIL by 美術手帖ギャラリー「NEO PAINTING TOKYO」(グループ展)、YUGEN gallery「Thick Layer」(個展)、3331 Arts Chiyoda「WAVE TOKYO 2021」(グループ展)