9月20日(水)から博多阪急で始まる「ART HAKATA by tagboat」では
新登場の作家から現代アートの巨匠まで、タグボート一押しの作家が登場いたします。 会期までの特集では出展作家をPICK UPしてご紹介! どんな作品が展示されるのか、どうぞご期待ください。 |
1991年からイタリアに在住。1996 年イタリア国立アカデミア美術学院(Accademia delle belle arti Firenze)絵画科卒業後、フリーで活動。
現在イタリアと日本に拠点を置き、主にホテル、オフィス、個人邸宅などの内装絵画を手掛けている。
パークハイアット京都、横浜迎賓館などに作品を収めているほか、2023年6月にオープンした九州初の5つ星ホテル「ザ・リッツ・カールトン福岡」の内装絵画製作も担当した。
CONCEPT
今回メインで展示致します《冬の梅図》は、今年オープンしましたホテル「ザ・リッツ・カールトン福岡」のスイートルームにも飾られており、これは原型の作品となります。
他にも「ART HAKATA by tagboat」では、同ホテルに飾られている他作品の原型作品もいくつか出展いたします。
福岡の明るく、エレガントで華やかな雰囲気を表現出来るよう、草花の色味を抑え、金を多く用いて制作致しました。皆さまの生活に少しでも華やかさ、美しさを加えられれば幸いです。
──AKIKO KONDO
出展作品(一部)
パークハイアットやリッツカールトンという5つ星ホテルの内装に採用されてきた実績が示す通り、AKIKO KONDOの作品はその場の雰囲気に溶け込みながら置かれた空間の印象を一段も二段も洗練されたものへ引き上げます。
琳派を思わせる金銀の箔を駆使した日本画の技法に、時に油彩を組み合わせて描かれるハイブリッドな画面は、東洋と西洋の両方のエッセンスを感じさせ、伝統を重んじながらも、現代に通じる尖鋭的な作品に昇華されています。
四季や月といった昔から描かれてきたモチーフが取り入れられた作品からは、改めて日本の美意識の根底にある無常の美しさを感じることができるはずです。
三塚 新司 Shinji Mitsuzuka
スキーパトロール、ライフガード、自転車便メッセンジャーなどの職を経て、1999 年に東京藝術大学へ入学。在学中より子供番組の放送作家として映像関係の仕事に携わる。
その後、雑誌編集者、テレビ局ディレクターを経て、2018 年より作品の発表を始め、コロナ禍を期に「疑問の疑問」「META 疑問」に基づいた作品として、巨大なバナナの皮の作品を制作する。
2022年の岡本太郎現代芸術賞展にて、準グランプリである岡本敏子賞ならびにオーディエンス賞をダブルで受賞した実力派。
CONCEPT
1990年代まで、人々は「社会が徐々に良いものになってゆく。」という感覚に統合されていたように思う。だがもし今も、同じ感覚を持っていたならば、もはやそれはリスクであろう。
その変化が私にはコメディのように感じられた。
2020年6月、コロナ禍の動揺の中で、私はふと深夜に目覚め、巨大なバナナの皮を作る事を決めた。落ちている「バナナの皮」に気づけば、それを踏んで転ぶ事はない。
私は、私自身にも、他の人にも、失敗が起きて欲しくない。と考えながら作品を作っている。
──三塚 新司
出展作品(一部)
強烈なインパクトを与える三塚新司の代表作品「Slapstick」。親しみやすい見た目に反し、作品のコンセプトには資本主義やグローバリズムがもたらした現代社会に対しての疑問がちらりと覗きます。
「バナナの皮」といったユーモラスなモチーフは三塚新司から現代に生きる人々への「転ばないように気を付けて」という、まさに警笛です。
日常に潜む「疑問」を元に作品を作る、という三塚新司の作品は、鑑賞者にとって「疑問」の存在を認知するきっかけとなり得るでしょう。
観る者を引き込む、骨太なコンセプチュアルアートの魅力を感じてください。
鈴木 ひょっとこ Hyottoko Suzuki
2007年 武蔵野美術大学造形学部映像学科アニメーション専攻卒業。
日常の瞬間を切り取った浮世絵や物語の変化を表した絵巻に影響を受け、日本古来の美術表現と現代の生活を掛け合わせた「終わりのないアニメーション」を絵画として制作している。
制作のモットーは “クール&ユーモア” 。
CONCEPT
「家電図 セルフレジ三美人」は女性の美しさ (=価値) を表す髪をバーコードに見立て、こっそり他者の価値をスキャンする様子を、歌麿の「当時三美人」のオマージュとして描いた作品です。
「音の海辺に遊ぶ人々」は音楽ユニット・鈴木マツヲの1stアルバム「ONE HIT WONDER」の為に描き下ろしたCDジャケット画です。
浮世絵や音楽という私の代表的なモチーフの、九州で初展示の部数限定版画2種をぜひ会場でご覧ください。
──鈴木 ひょっとこ
出展作品
浮世絵や絵巻に影響を受けたと語る鈴木ひょっとこは、自らも日常の延長から発想を得てユーモアたっぷりの作品を描いています。
今回展示されるうちの「音の海辺に遊ぶ人々」はユニット鈴木マツヲのCDアルバムのジャケットのために書き下ろした限定作品。収録曲のひとつである「恋人と別れる日の過ごしかた」は、2023年6月~7月のNHKラジオ深夜便「深夜便のうた」で配信されていたため、耳にされたことがある方も多いのではないでしょうか?
想像力ひとつで見慣れた日常を様変わりさせていく鈴木ひょっとこ。その柔軟な発想は多くのファンを虜にしており、昨今の展示では完売が続くほど人気上昇中です。