

1月24日(土)、現代アーティスト・石川美奈子による個展「Wavelengths 2026」が無事閉幕いたしました。 会期中は多くの方にご来場いただき、作品をご購入くださった皆様、また作品の前で足を止め、色の揺らぎと向き合ってくださった皆様に、心より御礼申し上げます。
透明なアクリル板に数千もの細い線を重ね、色・光・空気といった“見えない現象”を可視化し続ける石川美奈子。近年、上海での個展成功など海外へも活動の場を広げる作家は、一貫して「見ることの本質」を探究してきました。3色から288色を紡ぎ出す緻密な色作りと、垂直に近い壁面で線を引くという身体性を伴う独自の制作プロセスは、単なる絵画の枠を超え、視覚体験そのものを鮮やかに変容させます。
本展「Wavelengths 2026」では、2025年に誕生した「eye」シリーズの圧巻の大作(168×168cm)を筆頭に、最新の表現が披露されました。また、初出展となった「Wavelengths_variations」シリーズでは、直線と曲線、そしてグラデーションの重なりによって平面を構成。線の傾きや色の差異から形が立ち上がり、それらが互いに関係し合うプロセスを通じて、私たちにに深い知覚の旅を促しました。
色と線が幾重にも積層し、画面の中に生まれる微細な揺らぎ。それは静かに変化を続ける光の粒子を捉えたかのようであり、観る角度や光の加減によって無限の表情を見せる石川の作品は、多くのお客様から深い感銘と反響をいただく機会となりました。
本記事では、個展「Wavelengths 2026」の熱気を伝えるアフターレポートをお届けいたします。
展示風景
制作の舞台裏 ―― 数千の線に宿る身体性
今回の個展では、石川美奈子の新たな挑戦が大きな反響を呼びました。 特に注目を集めた168×168cmの「eye」シリーズの大作。通常、アクリル板を寝かせて制作する石川ですが、このサイズに挑むため、今回は壁面にアクリル板を垂直に立てて描くという新たな手法を取り入れました。
「腕がプルプルして安定せず、制作にいつもの何倍もの時間がかかった」と本人が語る通り、そこには静謐な画面からは想像もつかないほどの緊迫感と身体的な負荷が刻まれています。3色から288色を紡ぎ出し、一筋の狂いもなく引かれた数千もの線。会場で多くのお客様が足を止め、その重層的な色彩に見入っていたのは、作家の魂が削り出されるような制作の密度を肌で感じ取っていたからかもしれません。
一部作品紹介
個展開催に合わせインタビューも実施いたしました。
制作について深く掘り下げた内容となっておりますので、まだご覧になられていない方は是非ご覧ください!
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石川美奈子 / Minako Ishikawa
1974 岩手県盛岡市生まれ |