タグボート取り扱いアーティストの皆さんに、インタビューに答えていただきました。
アーティストになったきっかけ、作品制作方法、作品への想いなど、普段は聞けないようなお話が満載です。
毎週更新していきます。ぜひご覧ください!
花房(鈴木)紗也香 |
小さいころから絵を描くことが好きでしたか?
絵を描くのは好きでしたが、子供時代は絵を描くのが好きだった人は多いと思います。特別に好きだったという感じではなく人並みだったと思います。
美術の道に進むことになったきっかけは?
「きっかけ」という何か特別な出来事があったわけではないのですが、私はエスカレーター式の学校に通っており中学受験や高校受験はなく、早い段階で大学受験を意識していました。自分が専門的に何を学びたいかと考えた時に「これがやりたい」というより、勉強もできないし、運動もできない…というような消去法で残ったものが「美術」でした。
仲の良い友達が美大の予備校の体験に行くというので一緒に行ったらとても楽しくて、それから本格的に絵を描くようになりました。
同時代ギャラリーでの個展風景
始めて作品を発表したのはいつ、どんなときですか?
2010年にトーキョーワンダーシードというコンペで入選して展示をしました。
そのコンペには前年自信満々で応募して、落選し大号泣した覚えがあります笑
その翌年に書類の応募をしたものの作品がこれでいいのかわからず諦めていましたが、それが入選してとても驚きました。同時に自分の固定概念が破壊され道が開けた気持ちになりました。初めて絵が売れたのもその時です。
個展は2011年にTOKAS(当時トーキョーワンダーサイト)本郷にて行いました。
パリでの美大授業
制作する日はどのようなスケジュールで進めていますか?
基本的には家事と両立して制作を行います。
前日の夜にどのプロジェクトがどこまで進んでいるのか把握し、次の日何をするのかまとめます。翌日はそれを元に更に細かくやることのリストを作りそれに従って行動します。基本的には毎日この繰り返しですが、絵画制作の絵具の乾燥待ちの時にデスクワークや家事を行います。
スイスでのレジデンス
作品の制作手順や方法などを教えてください。
私は油彩とアクリル絵具を併用して描いています。油彩の上にアクリル絵具は技法的に描けないので、まずは絵のどの部分をどの素材でどのように描くか工程をしっかりと決めます。油彩から描くことが多いです。油彩とアクリル絵具で描いた絵の基本的な構造ができたら装飾的な要素を描いたり色を何度も塗り直すなどの調整を行います。
絵を描いている途中でふと浮かんだ言葉や文章をその都度書き留めて、作品が出来上がった後に見返してタイトルをつけることが多いです。
スイスでの展示風景
現在、力を入れて取り組んでいること
2018年に岡山県にある奈義町という人口約6,000人程度の小さい町に嫁ぎました。ここには第三世代の美術館と言われる奈義町現代美術館もあり、表現者の方も暮らしています。田舎だからこそできる広大な土地や特色を活かして、作品を制作するだけでなくアートイベントなどの企画も行っていきたいと考えています。作家として作品を制作することと、作家として今まで経験してきたことを活かした視点を持って企画することの両立を頑張りたいです。
岡山県奈義町
新しくできたアトリエ
将来の夢、みんなに言いたいこと
今まで活動を続けてきて、本当にたくさんの人に助けられてきました。
(そしてこれからも助けてもらうと思います。)
絵を描く行為自体は一人で行うけれど、制作や作品を通して素敵な人たちと出会うことができます。その出会いを大切にしたいと思います。
夢は、自分が死んだ後に生まれた人に作品を通して出会うことです。
制作風景
作品制作途中部分
フランスでの展示風景
フランスでの展示の掲載記事
1988 :ロンドン⽣まれ
2012 :多摩美術⼤学絵画科油画専攻卒業
2014 :多摩美術⼤学⼤学院絵画科油画専攻修了 トーキョーワンダーサイト平成26年度⼆国間交流事業プログラムとしてスイス、バーゼルに派 遣(3ヶ⽉)
2019 :平成30年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてフランスに研修
〔個展〕
2018 「呼応する記憶」同時代ギャラリー(京都) 「Collecting time」Usine Kugler(スイス、ジュネーブ)
2017 「Sayaka Suzuki 」La Porte Peinte (フランス、ノワイエ)
2016 「額縁の中を愛おしく」⻩⾦町エリアSite-A ギャラリー(神奈川)
「SHINE 」第⼀⽣命南ギャラリー(東京)
2015 「ARKO」⼤原美術館(岡⼭) 「鏡の中から、呼吸する」Another Function (東京)
2013 「空間は透過され⾊彩に還元される」 Maki Fine Arts (東京)
2012 ギャラリーQ (東京)(2013 年も開催)
2011 「another scenery – 半透明の薄い膜と⽿障りな沈黙たち- 」トーキョーワンダーサイト 本郷(東京)
〔グループ展〕
2018 「時間と転回する連なり」Void and Orb(⻑野)
「Disignart」Franc Franc Gallery (東京)
「VOVA展25周年企画 ALL VOCA賞」第⼀⽣命本社ビル(東京)
2017 「Open studio 」BankArt studio(神奈川)
2016 「美作三湯芸術温度」ポピースプリングス(岡⼭)
2015 「多摩美クオリティ」多摩美術⼤学ギャラリー(東京)
2013 「VOCA 展」上野の森美術館(東京)
「紙と⾃然」多摩美術⼤学美術館(東京)
「Light & Blindness 」 Maki Fine Arts (東京)
「アーツチャレンジ2013 」愛知芸術⽂化センター(愛知)
「MY Harmonious 2013 」Shonandai MY Gallery (東京)
「五美術⼤学連合卒業・修了作品展」国⽴新美術館(東京)
2012 「ART in LIFE 」銀座三越(東京)
「⾵景の気配」新宿眼科画廊(東京)
「トーキョーワンダーウォール」東京現代美術館(東京)
「TAMA VIVANT Ⅱ点在する⾃分、あるいは…展」パルテノン多摩・特別展⽰室(東 京) 「EXPECTED ARTISTS 」Shonandai MY Gallery (東京)
2011 「The 3rd COREDO Women ʼs Art Style 」コレド⽇本橋, (東京)
「ワンダーシード」トーキョーワンダーサイト渋⾕(東京)
「ららぽーと東京オフィース・アート・エクスビジョン」浜町センタービル(東京)
「第4回アーティクル賞」海⽼塚審査員賞受賞 ターナーギャラリー(東京)
「シェル美術賞」島審査員賞受賞 代官⼭ヒルサイドフォーラム(東京)
「⾵景の気配」新宿眼科画廊(東京)
2010 「ワンダーシード」トーキョーワンダーサイト渋⾕(東京)
「トーキョーワンダーウォール」東京現代美術館(東京)
「Presentation &Exhibition 」アートコートギャラリー(⼤阪)
「unknown possibility04 」新宿眼科画廊(東京)
2009 「ヤング・アーティスト・ジャパンvol2 」タグボートオータムアワード(東京)
〔受賞・⼊選〕
2009 「ヤング・アーティスト・ジャパン」⼊選
2010 「ワンダーシード」
「トーキョーワンダーウォール」
「Presentation &Exhibition 」⼊選
2011 「TWS-Emerging 」
「シェル美術賞」島敦彦審査員賞受賞
「第4回アーティクル賞」海⽼塚審査員賞受賞
「第26回ホルベインスカラシップ奨学⽣ 」
2012 「トーキョーワンダーウォール」⼊選
2013 「アーツチャレンジ」⼊選
VOCA賞受賞
2018 野村財団奨学⽣