アトリエからその秘密を覗いてみる
タグボートでも人気の徳永博子の作る作品は作品画像を単体でみると分かりにくいが、そこには日常で目にする風景や物、人からインスピレーションを受けたものがにじみ出ている。
事物の内部に存在する、目には見えない力のようなものを独自の視点で感じ取っているのだ。
アクリル板を丁寧に削りながら描く繊細で儚い表情が徳永博子の作品の真骨頂。
それは、幻想的であり決して掴む事のできない刹那的な美しさがある一方、幾重にも重なり集合体となる事で、厳かで神秘的なオーラを纏いながら、永遠を想わせるようなスケール感を放つ。
こちらが徳永博子のアトリエ風景
透明のアクリル板をルーターとよばれる歯科医が歯を削るときに使うような精密な器具を使って丁寧に削っていく。
作品を解体してみるとこんな感じになる。 薄いアクリル板が何層にも重なることで、独特の見え方がされるのだ。
クリアのアクリル版の表と裏に描画して2層、それを3枚重ねて6層にしている。
さらに奥にはミラーを置き、倍の奥行きを感じさせる作品となっている。
完成作品
作家が実際にルーターを使って作品を作っている風景。真剣そのもの。
高さ1m近くにもなる巨大な作品も制作する。
出来上がった作品を部屋に飾ってみる。
Macやステンレス製品などスタイリッシュな雰囲気にも合う。
近年、徳永博子は、作品を積極的に発表している。
タグボート主催のブース出展型公募展「independent 2016」では、多くの審査員から高い評価を集め、
11th TAGBOAT AWARDでは審査員特別賞、翌年 12th TAGBOAT AWARDでは見事グランプリを獲得した。
将来性が期待できる作家だからこそ、気になる作品が見つかったら今の内の購入がオススメと言えるだろう。
実際の制作の様子