タグボート取り扱いアーティストの皆さんに、インタビューに答えていただきました。
アーティストになったきっかけ、作品制作方法、作品への想いなど、普段は聞けないようなお話が満載です。
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小さいころから絵を描くのが好きでしたか?
良く絵を描いていました。100枚入りのわら半紙を買ってもらい、ひたすら鉛筆で絵を描いていたのを覚えています。ただ、色を付けるのが苦手で、モノクロの絵ばかりを描いていました。特に、地図や説明図のような、図解に興味を持っていました。
3歳のときに床置きストーブの天板に積み木とミニカーでジオラマを作ったことがありました。自分の中で上手くできた感覚があって、これは覚えておこうと意識したのを覚えています。
40年が過ぎて見た目は壮年期のおっさんですが、3歳の時と同じ感覚で制作しています。
アーティストを目指そうと思ったのはいつ頃ですか?きっかけはなんですか?
紙の立体作品を作り始めたのは2017年頃です。書籍の装丁や広告美術に紙の立体作品を使ってもらいたいと思い作り始めました。
その後、知り合いからtagboat主催のIndependent Tokyo 2019を教えてもらい出展しました。
当時は立体イラストレーションの仕事をしていたので、新たなクライアントとの出会いを求めて、アートの展覧会にも関わらず闇雲に出展しました。
思いがけず、NYで行われるtagboatの展覧会に出展できる賞をいただいたことからアートを意識するようになりました。
阪急MEN’s TOKYO 「TAGBOAT ART SHOW」での展示風景
ニューヨーク「WhiteBox」での展示風景
作風が確立するまでの経緯を教えてください。
幼少期から好きだった紙工作を変わらず今も作り続けている感じです。作風が確立している感覚はなく、常に影響を受けたものを作品に取り入れたいと思っています。そのため、今後も作風は変わり続けると思っています。
作品はどうやって作っていますか?技法について教えてください。
手書きのスケッチから始めます。ある程度形が決まった段階で、パソコンを使ってデータ化します。レーザーやカッターナイフやハサミを使い分けパーツを切り出し、木工用ボンドで立体に仕上げます。作品によってはアクリル絵の具で着色して仕上げています。
22 x 33.3 cm, ペーパークラフト/アクリルガッシュ塗装
作品制作で困難な点や苦労する点を教えてください。
展開図から立体にする際に1ミリ以下のスケールで調整を繰り返します。老眼と闘いながら、根気試しをしています。
アーティストステートメントについて語ってください。
自分がワクワクするものを創りたいと思っています。その結果、観覧者の想像力を刺激する作品になるのが理想ですが、常に難しさを感じています。
今後の制作において挑戦したいことや意識していきたいことを教えてください。
気の赴くまま、立体作品と並行して、立体と平面のコンビネーション作品や完全な平面作品を制作したいと思っています。
18 x 14 cm, ペーパークラフト/アクリルガッシュ塗装
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東京理科大学卒業および桑沢デザイン研究所卒業。
紙のさまざまなテクスチャや色、光を当てた時の優しい陰影に魅せられ、紙を使った立体作品の制作を始める。
書籍の装丁や広告美術に、紙の立体作品を提供する傍ら、新たな表現の探求のためアート作品の制作を始める。