
水野遥介

プロフィール
主に人物や、人物を含む空間を手掛かりに制作している。イメージをあえて省略し、断片的な現実やその曖昧さを反映させることで、新たな視点や解釈を生み出すことを模索している。
2002 年 千葉県生まれ
2025 年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻 卒業
2025 年現在、武蔵野美術大学造形研究科美術専攻油絵コース(修士課程) 在籍中
〈展示〉
2023 年 グループ展「余人」 uptown koenji gallery/高円寺
二人展 武蔵野美術大学/小平
2024 年 グループ展 「serendipity」 room_412/渋谷
二人展 「泳ぎつづける夢」 武蔵野美術大学/小平
2025 年 卒業・修了制作展 武蔵野美術大学/小平
東京五美術大学連合卒業・修了制作展 国立新美術館/六本木
グループ展 「FIRST CONTACT」 reijinsha gallery/ 日本橋
個展 「The hollow gaze」 蔦屋書店/ 京都
〈受賞〉
2023 年 諏訪敦賞
2025 年 優秀賞
その他
2023 年 映画ブルーピリオド 劇中絵画制作
大学院修士課程奨励奨学金

作品を作り始めたのはいつ頃ですか?
幼少期から絵を描いたり、工作したりするのが好きでした。
もともと祖父が美術に関心のある人だったこともあり、
昔から美術館や博物館に行く機会はそれなりにあったかと思います。
当時の自分からしたら連れまわされているような感覚だったかもしれませんが。
周りから色んな刺激を受ける環境があったことと、
好きに描いたり作ったりさせてくれる家庭だったことが大きかったかと思います。

作品に共通するテーマやコンセプトについて教えてください。
主に人物や、人物を含む空間を手掛かりに制作しています。
デジタル上でのドローイングやコラージュによって生成されたイメージは、
絵画へと移行する過程で再構成され、安定した構造を持たない揺らぎの場として現れます。
そこで扱われるのは、確定した存在ではなく、むしろ崩れ続ける存在の感覚です。
像を部分的に省略し、断片化された視覚情報を残すことで、現実が単一の姿を持たないことを示唆し、
鑑賞者の認識そのものを問い直すことを試みています。

ご自身の作品において「色」はどのような役割を持っていますか?
色は形を補強するためではなく、形を揺らがせる要素として扱っています。
形は映像素材を基にしているため比較的早く決まりますが、色はエスキースの段階で最後まで悩む部分です。
色彩感覚に自信があるわけではありませんが、バルールで把握することで画面全体を統合しています。
制作に入る際、必ず行うルーティンはありますか?
制作中はよく音楽を流しています。
歌詞の意味を追ってしまうと言葉に意識が引っ張られるため、洋楽やBGM、ケルト音楽など、
音そのものとして受け取れるものを選ぶことが多いです。
また最近気づいたのですが、作業が一区切りついたときや別の工程に移る前には必ず手を洗っています。
切り替えがあまり得意ではないため、手を洗う行為を区切りとして、
自分の意識を次の段階へ移すための小さなルーティンになっています。

作品のアイデアは、日常のどんな出来事や風景から生まれることが多いですか?
普段から写真も撮りますが、基本的には動画を取っていることが多いです。
特に具体的な目的を持たずに撮ることも多々あります。
それを資料に描くこともありますし、そこからヒントを得て新しくモチーフを組み直して、
また再び撮影してを繰り返しながら資料作りをしていきます。
エスキースはデジタル上で行うので、撮影したものをコラージュしながら
描きたい要素や構成を少しずつ固めていきます。
中でも、服を取るためにかがむ動作のような、意識されない身体の動きや脱力した姿勢は、
存在の無防備さや不確かさが現れる瞬間として、重要な着想源になっています。
描き始めた当初と現在で、自分の中で最も大きく変化した部分は何ですか?
描き始めた当初と比べて最も大きく変わったのは、自分の癖を受け入れられるようになったことだと思います。
もちろんデッサン力のような基礎的な技術も向上しましたが、
それ以上に、自分の手や感覚に現れる偏りを否定するのではなく、ある程度許容できるようになりました。
同時に、以前よりも絵を描くことの難しさを強く実感するようになった点も大きな変化です。

今後の制作において挑戦したいことや意識していきたいことを教えてください。
今後は、作品の形式や展示のあり方にもさらに幅を持たせていきたいと考えています。
しばらくは絵画の制作をつづけると思いますが、継続して作品のクオリティを維持できるようになったら、
平面にとどまらず、空間的な要素や映像・記録メディアなども交えながら、
「見ること」や「存在の境界」に関する問いをより立体的に探求したいです。

10年後、どのようなアーティストでありたいと考えていますか?
スタイルを固定するのではなく、制作のたびに更新されていく作家であり続けたいと考えています。
その変化の軌跡そのものが作品の強度として蓄積されていく状態が理想です。
当面は絵画制作を続けると思いますが、安定してクオリティを維持できるようになった先で、
空間的要素や映像、記録メディアなども取り入れ、
「見ること」や「存在の境界」という問いをより立体的に探求していきたいです。
将来的には海外での発表も経験し、異なる文化的背景の中で作品が
どのように受け取られるのかを体感したいと思っています。
4月24日(金)ー26日(日)開催:tagboat Art Fair 2026

「tagboat Art Fair 2026」
会期
2026年4月24日(金)ー26日(日)
詳細日時
・Preview -会場限定販売期間-
4/24 (fri) 16:00 – 20:00
・Public View -オンライン同時販売-
4/25 (sat) 11:00 – 19:00
4/26 (sun) 11:00 – 17:00
※3日間どなたでもご来場可能です
会場
東京都立産業業貿易センター浜松町館 展示場2階
〒105-7501 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝
JR/東京モノレール 浜松町駅(北口)から徒歩5分
ゆりかもめ 竹芝駅から徒歩2分
都営浅草線/都営大江戸線 大門駅から徒歩7分
チケット代
1500 円(会期中再入場可能)
※障害者手帳のご提示でご本人様、付添いの方1名まで無料
※学生証のご提示でご本人様無料
※小学生以下のお子様は無料