
増田恵助

プロフィール
増田恵助の作品は水彩と色鉛筆が用いられ、
彼らしい独特の雰囲気と柔らかいイメージが表出しているシンプルなポートレイトである。
これまでの長い絵画の歴史の中で多くのポートレイトが描かれたが、写真技術が出現して以降、
現代アートとしてのポートレイトに対する新しい価値づけが必要となっている。
増田の作品の登場人物からは寂しさや喜びといった特定の思いを感じることはできない。
しかし、増田自身が感じるその人物の印象が反映されて、増田にしか描けない人物が、作品に込められている。
タグボートアワードでの小山登美夫賞、横浜アートコンペティションでのグランプリ獲得など、
ここ最近での公募展での圧倒的な強さは、彼にそなわっている実力を裏付けている。
今後の活躍に応じてますます価値を高める可能性を秘めている。

作品を作り始めたのはいつ頃ですか?
初めて油絵を描いたのは大学3年の時です。
教員免許を取るための美術教育の授業で教わりました。
油絵の作品という意味ではその頃です。
ただ小学生の頃からイラストやマンガみたいなものを描くのは好きだったので、
当時水彩紙などにカラーで描いた絵はたくさん残っています。

現在の作風に至るまで、どのような試行錯誤を重ねてきましたか?
初期から人物を主なテーマにしてきました。
以前は友人や知り合いをモデルに制作していましたが、現在はいくつかの画像を合成して制作しています。
コロナ禍のおりに在宅時間が増えたので軽量紙粘土でトルソを作りました。
そこからトルソに服やアクセサリーを組み合わせながら撮影し制作するようになり、
現在では人物と共に服装そのものが重要なモチーフになっています。
作品に共通するテーマやコンセプトについて教えてください。
元々人物が主なテーマでしたが、最近は人物が纏う服やアクセサリーにも焦点を当て制作しています。
油絵は大まかに捉えると油絵の具による色面の組み合わせで構成された画面です。
服やアクセサリーは色面だけでなく、質感の違いを画面に配置出来ます。
さらに文字(ロゴ)や図像(プリント)など作品と鑑賞者を繋ぐようなパブリックなイメージを
画面の中に自然に組み込めるのも魅力です。
現在は背景も含めこれらの要素を組み合わせながら普遍的な価値を持つ人物表現を目指しています。

今回、「tagboat Art Fair 2026」に出展される作品について教えてください。
昨年出展した背景に雲が広がる水彩のポートレート作品を、今年は油彩で制作し出展します。
背景に空や雲が広がる作品は古典絵画でも見受けられますが、
自身の作品では日本アニメの背景のイメージで描いています。
直近の作品では漫画家の大友克洋先生の描くボリューム感のある雲の描き方を参考にしています。
制作工程や素材について教えてください。
油彩の作品は円形の木製パネルを作るところからはじまります。
ベニヤ板を円形に切るのは比較的簡単ですが、
パネルのヘリ(縁)となる部分の薄い木を円形ベニヤにピッタリ合わせるのがやや難しいです。
木製パネルが出来たら帆布を張り下地材を塗って乾かします。
エスキース(下描き)となる画像はパソコン上で複数の写真を合成しながら作ります。
服装の部分は自分で買った服とアクセサリーを組み合わせて撮影した写真を使います。
帆布を張ったパネルにエスキースを転写した後、油彩で描いていきます。

制作に入る際、必ず行うルーティンはありますか?
制作中は必ずサブスクで配信している映画かドラマを流し、その音声をヘッドホンでずっと聞いています。
いろいろな作品を試した結果明るく楽しい作品よりも、
緊張感の高いクライム系作品もしくは会話劇の作品を流している方が高い集中力を保てることが分かりました。

今後の制作において挑戦したいことや意識していきたいことを教えてください。
もう少し大きいサイズの作品を制作したいという思いはあります。
今の油彩のサイズ感だと人物の胸から上くらいまでしか表現出来ません。
範囲を広げるには背景にアイデアが必要になると思うのでそこに取り組んでいきたいです。
あとはモチーフとなる洋服・アクセサリーも、もう少し時間をかけてじっくり探せたらなと思います。
4月24日(金)ー26日(日)開催:tagboat Art Fair 2026

「tagboat Art Fair 2026」
会期
2026年4月24日(金)ー26日(日)
詳細日時
・Preview -会場限定販売期間-
4/24 (fri) 16:00 – 20:00
・Public View -オンライン同時販売-
4/25 (sat) 11:00 – 19:00
4/26 (sun) 11:00 – 17:00
※3日間どなたでもご来場可能です
会場
東京都立産業業貿易センター浜松町館 展示場2階
〒105-7501 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝
JR/東京モノレール 浜松町駅(北口)から徒歩5分
ゆりかもめ 竹芝駅から徒歩2分
都営浅草線/都営大江戸線 大門駅から徒歩7分
チケット代
1500 円(会期中再入場可能)
※障害者手帳のご提示でご本人様、付添いの方1名まで無料
※学生証のご提示でご本人様無料
※小学生以下のお子様は無料