Independento Tokyo 2017にて見事入賞し、ニューヨークでのグループ展を実現したアーティストの皆さんより、感想と今後の展望を語っていただきました。
タグボートはアーティストの聖地であるニューヨークでの展示に加え、「アート千本ノック」と称してギャラリーツアーを開催し、さらには現地で活躍するアーティストのスタジオを訪問するなど、オプショナルイベントを開催しました。
実際の様子とともに、参加者の熱いメッセージをご覧ください。
展覧会:2017年11月15日~20日 ASHOK JAIN GALLERY @58 Hester St. , New York
佐藤誠高
目に映る衝撃的な光景の連続。
その中で見えたNYの現状、日本の現状、自分の立ち位置。ぼやーっとではなくはっきりと。脳裏に映る景色がふわっと変化し、スーッと展望が開けました。
その景色の中で自らの展望を実行します。
そしてその先にある壮大な景色を見に行きます。
島田裕美子
レセプションパーティーが開始して、すぐにニューヨーカーや現地の日本人でギャラリー内がいっぱいになりました。
日本での展示との違いは、作品を見た時のリアクションがストレートなところと、納得するまで説明をとことん聞こうとするお客さんの姿勢でした。英語の作品説明と自分なりの回答を用意しておくことが必要と痛感しました。
現地で活躍するアーティストのスタジオ訪問では、松山智一氏より、ニューヨークでアーティストとしてどのように成功すべきなのかといったお話を伺いました。
スタジオ内に顧客の為のギャラリーがあって眺めも良かったです。階数と家賃が比例するニューヨークで、ワンフロアを借りて眺望も良いスタジオということで、成功しているアーティストの勢いを感じました。
チェルシー地区などで1日50カ所以上のギャラリーを訪問しました。
ギャラリー巡りで訪れたWhite Boxは、今回行って一番良かった場所です。
アーティストの為のプラットフォームとしてイベントやワークショップ、実験的な教育プログラムを提供していました。非営利のアートスペースであり、寄付で18年間に渡って運営されています、この場所から多数の日本人が、ニューヨークで活躍するチャンスを掴んだ場所でもあります。
若田勇輔
今回 NY で展示を行い、沢山のギャラリーを周り、アーティストのスタジオ を見学でき、大変貴重な経験ができました。
美術館やギャラリーを周り感じた事はニュームージアムや MoMA PS1 など には想像していた通り、多くの映像作品やインスタレーション作品があり、特 にニュームージアムは芸術の最前線という感じでした。英語のキャプションという事で理解するのが困難な部分もありましたが感覚的に楽しめました。
一方、チェルシーのギャラリーでは見た目のカッコイイ、コンセプトのしっかりした作品が多い印象でした。そして思ったより平面作品が多くて意外でした。 そんなコンセプトがしっかりした作品が多い中で草間彌生の個展に多くの人が 行列を作っているのを見て、嬉しく救われるような気持ちもしました。
ギャラリーと作品のスケール感に圧倒されました。NY に行くとみんな大きな作品が作りたくなります。
アーティストのスタジオを見学させて頂いた際には NY でアーティスト活動をする事に対する憧れとそれを実現する事の難しさを強く感じました。 NY では高い競争率の中を生き残らなければいけない分、何処に目標を置き、ど うやってそこに辿り着くかを考えて活動する事が生き残る上で重要な事の一つ だと学びました。
今回、アートに知識のない僕が強く感じた事は、もし世界で活躍する作家を 志すなら NY はできるだけ早く見るべきです。少なくとも私は作家として生き ていくと志した早い段階で NY に行く事ができ、今後の活動に大きな影響を受 けたと思いました。
あと、展示を行い感じましたが、間違いなく英語力、プレゼン能力は必要です! そこはしっかり身に付けるべきです。
そして何よりも行動し、やったもの勝ちだと強く感じました。
早く NY に行き、活動したいです。今はそこに向かって頑張ります。
中村綾花
面白かった。最高だった。参加して本当に良かった。
Independent NYに参加し、現地で本当に良い時間を過ごさせてもらったと感じている。
実はネブラスカで一ヶ月滞在制作している中での参加だったのだが、参加後の制作へのエネルギーが格段に上がった。
NYでの展示も最高に良い経験だったが、NY在住のアーティストのスタジオに訪れて話しを聞けたこと、そしてチェルシーでのギャラリー1000本ノックはなかなかに心臓を貫くものがあった。
何度かNYに訪れてギャラリーを見て回ったが、1人だと疲労と思考が溜る一方だった。
しかし今回、他の参加者たちと一緒だった為、彼らの作品の見方を見たり、作品について話したりと大量の情報(アート)を見ながらもうまく消化しながら見ていけた。
他の参加者たちの作品や考え、そしてNYでのアート、両方を同時に見聞きできたことは、アートや生き方を考えるにあたって、とてもバランスが良かった。
今回参加させてもらい、改めて アートは生き方だなあ、と感じている。
まだまだ作品も生き方も定まらないが、NYでの滞在は胸に残るものがあった。まだそれが何か分からないが、制作を通して、まずはそれを磨きたい。