多数のアーティストを東京藝大で講師として5年間教えていた茂木健一郎氏のアートの選び方についてお話を伺った。
徳光「茂木さんはどのようなポイントで作品を購入されていらっしゃいますか?」
茂木「特にギャラリーは特定せずに作品を買っていますね。
例えば、最初に作品を購入するのは知り合いからでもぜんぜん良い。元々ゴッホとかもそういう風に売れていっている。アートを買う取っ掛かりは友達とか知人からとかの理由で良いと思う。東京藝大で5年間講師をしたのでアートについて色々と詳しい分、様々な作品を買ってみた結果、長く飾ってて良いなと思う作品がやはり良いなと思う。知的なコンセプトで面白いとか、新しい取り組みをしてる作品とか、そういうのをあまり気にせずに飾るんだったら、長く持ってもいいなって思ってくるものがおすすめ。」
今回選んだ5名の作家の作品は、「ひょっとして自分の近くに飾ってたらいいかもって思った作品ばかり選んでみました。もちろん現代アートの文脈としても面白いもの。」
「kitchen room」 木製パネルに油彩 55x 67x 3cm, 2023
茂木)大谷さんは色を混ぜずに単色で出すアートだけど、空間構成が意外と細かいのでオリジナリティが高いのかなって。作者の人柄が風景から伝わってくるというか、この人いい人なんだろうなって。風景から伝わってくるバイブがいい。
徳光)その通りです。優しいんですよね、彼は。
茂木)今回選んだ作家は、1点見て良いというのはよくあるんですけど、数点の作品から伝わってくるメッセージが一貫しています。大谷さんは飾っておいたら飽きないというか、だんだん絵と自分が展示空間の中で混じってくる作品なんだなと思いました。
徳光)彼は17年くらいドイツにいたので、やはりヨーロッパ的な面もありますし、ドイツに住んでいたからこそ日本的なアイデンティティを出そうとしていたらしいんですよ。けど、我々からするとドイツに17年と長かったので、欧州の人が描いたような色とか雰囲気を持っている感じがします。
茂木)筆の揺らぎというか一個一個の線の個性とかはなかなかAIでは出せないですよね。月の線だけ取っても本当に丸くなくて逆に面白いですよね。
徳光)売れているような作品のデータをAIに全部ぶち込んで、これから売れる作品を生成してください。みたいなことがあったら絶対に売れないと思うんですよ。なんとなくAIのデータから外れてぶっ飛んでない作品になるし、なんとなくみんなが良いと言うようなとげのない作品になっちゃうのかなって。
茂木)僕は直近で、ニューヨークのMOMAに行ったんですけど、歩いていても良い作品て目の前で足が止まるんですよね。圧倒的な個性があるというか。『アヴィニョンの女たち』はもちろんピカソの歴史に残る作品ですけど、あれって足が止まるんですよね。それってなんなんだろうなって思いますが、知らず知らずのうちに我々はそれを求めてるんでしょうね。そういう面で大谷太郎さんの作品は足をとめさせるのに近い部分があって良いなって思います。
「winter city」木製パネルに油彩 76x 96x 4cm, 2021
「はるの散歩道」木製パネルに油彩 55x 57x cm, 2022
「High-rise Mirage 02」インクジェットプリント 26.5x 40.0x 3.5cm, ed-/3, 2022
徳光)前田さんの動画は定点観測で長回しで撮影しています。
茂木)えっ!?定点観測で?驚きです。
徳光)意外とこういうものって私は飽きないでずっと見ていられます。
茂木)広い意味での絵画ですよね。前田さんは空間の切り取り方がすごくユニークというか。小津でいうと、ローアングルのカメラポジションの撮影に感じるものがあるんです。杉本博司さんの建物をぼかした作品のような感じで。美術には異化作用というのがあって、実は我々が見ている風景のはずなんだけどこうやって改めて違う角度で見ることって無いから、その作品をつくる行為が世の中をフレームで切り取るということではなくて原点をすごくシンプルに教えてくれてる。
空間把握として実は都会の空間てすごく多次元だと思います。最近英語圏で使われているメタファーで、難しいことを「4次元のチェス」って言ったりするんですよね。あれすごく僕の好きな言葉で、チェスって普通2次元だけど、4次元でチェスをすることが難しいことの例えとして出てくるんですけど、なんか我々が住んでるこの世界って、それと同じように実は奥深いんじゃないかなって。この光景を見ているだけで分かってくるというか、この作品にたどり着いた作家の経歴も含めて興味深いです。
徳光)そうなんですよね。彼は学習院初等科時代から写真が好きで、色んなビルを登っては、写真をずっと撮っていたら、今度は映像のほうに映っていくという。だから彼は小さい頃からカメラをいじっていた男ですね。ある意味で切り取り方の枠自体は平凡なんですよね。特別な風景を撮るというよりかは、どこにでもある風景なんだけど彼にとっては特別なんですよね。
茂木)それが良いのかもしれないです。ちょうど都現美のホックニー展に行って来たばかりなんですけど、あれが良かったのって、ホックニーって何がすごく新しいのかというと、彼にとっては技法とか関係なく支持体の素材は何でもありと云えるんですよね。すごい変な言い方なんだけど、ペインティングの特権性とかそういうのも無くて、iPadで描いたからどうとか、iPadでプリントしたらどうとか、そういうんじゃなくて、全部フラットで同じみたいな。ホックニー的に見ると建物の色とかがペインティングのマテリアルとか素材になるんですよね。そこに特別なフレーミングとかはないっていう。そこら辺のフラットな感じがすごくいいなと思って。だから前田さんの作品は中心がないですもんね。特手の人物とか建物とか。
徳光)少し覗き窓的な。だから必ずビルの中の向こうの窓の中が見えそうで見えないんですよね。
「The City Layered (Yokohama #3, Feb. 22nd, 2023)」映像 (1ショット、ループ、フルHD)。モニター+小型再生機(接続済)。使用電力:最大25W 30.6x 17.8 x4.0cm, 2023
「The City Layered (Shibuya #8, Feb. 9th, 2023)」映像 (1ショット、ループ、フルHD)。モニター+小型再生機(接続済)。使用電力:最大25W 17.8x 30.6 x4.0cm, 2023
「GATE」陽極酸化(電圧による着色) 33.3x 37.5 x2.5cm,2019
徳光)この作家は、作品を化学的につくっています。チタンなんですけど、チタンに釉薬を塗って磁石のプラスとマイナスを当てると表面の柄が動きはじめるんですよ。なので作品には触っていないです。自分で触らずに釉薬によって化学的に反応させています。どういう作品ができるのかは最初に釉薬を塗る時点である程度イメージはできるんですけど、実際に磁石を近づけるうちに思いがけない作品が完成します。
茂木)なんでこんな風になったんだろう(笑)
徳光)これは勝手な推測ですけど、絵を描くことに絶対的自信を持っている人ってやっぱりずっと絵を描くと思うんですよ。ただ、彼女の場合は大学に入った時に他にも上手い人がいて、じゃああたしは何をすればいいんだ、という時に、自分で筆を動かさずに化学反応で作品を創ることに興味があったというように言っていました。
茂木)「目の眼」っていう小林秀雄の孫の白洲信哉が編集長を一時期やっていた骨董の雑誌で連載を持っていたことがあって、工芸的なものとアートをどう結び付けていくかっていう議論になりまして。工芸的なものって彫刻的な世界とすごく不思議な接続があって、日本人が昔から持っている独特な美意識って今の我々と無関係じゃ無いはずなんで、日本人が選んできた工芸的なものって李氏朝鮮時代の青磁、白磁のように形が整っているというよりかは歪んでるとか、より自然を感じさせるものとか、そういうものが現代アートにどう流れ込んでいくかって考えたときにこういう作品てすごく重要なんだろうなって思いますね。
徳光)彼女もタグボートのイベントに出展していて、そこで凖グランプリを獲って、ニューヨークのグループ展に出展しました。独特も日本的な世界観は海外でも人気でしたね。
「anthos」陽極酸化(電圧による着色) 30x 30 cm,2021
「Masquerade」陽極酸化(電圧による着色) 50x 50 cm,2019
「欲しいものほど手に入らなくて」紙にジークレープリント/パネルに水張り 40.7x 59.4 x2.5cm, ed-/7,2023
茂木)この作品は下手すると大化けする可能性があるなと思って選びました。これは写真を使っているんですか?
徳光)写真は取り込んでいないです。ペンタブで写真を取り込んでからトレースする作家はよくいるんですけど、彼女の場合はトレースしないのが特徴です。慶応の法学部を4年で退学したんですが、就職せずにイラストレーターとしてやっていて、タグボートで販売することになりました。現在は、ジークレーでプリントしてパネルに水張りしたものをエディションで販売しています。
茂木)現代作家って意外とそういうエディションも大事なんだよね。よく行くロンドンのレストランにダミアン・ハーストのドットペイント(スポット・ペインティングシリーズ)が掛かってるんだけど、将来的にオークションなんかで売却させることを意識すれば、ある程度数がないと作家として世に出にくい。そういう意味で言うと、この作家は条件整ってるよね。
徳光)基本はペンタブ、iPadで描いたデータを印刷しています。平成の女の子というところがテーマなので、そのコンセプトをどこまで掘り下げられるかですね。あとは、退廃的な部分がいいですよね。
茂木)この作家は現代アートの文脈というか批評性を含めたそういうところではすごく可能性があると思います。あと絵の密度と強度ですよね。単に女の子をこういう形で絵にする時の強度でいうと圧倒的な強度があるし。池田学さんなんかも緻密さと強度で売れたし。強度といっても繊細な優しさのある強度なんですよね。こっちに圧迫してこないというか。見ていて全然飽きないですね、なかなかの方だと思います。
「いつだってキラキラで」紙にジークレープリント/パネルに水張り 40.8x 59.4 x2.5cm, ed-/7,2022
「しゅうまつのお買い物」紙にジークレープリント/パネルに水張り 38.7x 59.4 x2.5cm, ed-/7,2022
「Everyday Life in the Past – 人形とクマのぬいぐるみ」リソグラフ 、紙 33x 33x 2.3cm, ed-/7,2021
徳光)彼女は、マゼンタ・シアン・イエローの三原色をそれぞれ鉛筆で描いて、リソグラフというやり方でその三原色を重ねています。なので感覚的にここはマゼンタがいいなとかイエローがいいなとか、頭の中で色分解ができるんですよね。ある意味感覚的に創っているから、三原色の微妙な色のズレ方が出てきます。
茂木)スーラとかの点描を思い起こさせますね。しかも見た目の雰囲気が日本的じゃなくて西洋的というか、そこが興味深いなって思いました。日本市場というより海外という感じがしますよね。なんか人物の捉え方がすごく距離感があって、僕の好きなリヒターなんかに少し通じる感じがします。
徳光)なるほど、どういう部分がリヒターなんですか?
茂木)リヒターの人物ってなんか生きているようで生きていないというか、過去の人というかこれもそういう感じがします。今じゃないというか追憶っていう感じ。アートって古いものと新しいものが繰り返し波のように寄せていく感じがあって。新しいんだけど、着地したときに自分にとってすごく安心できるところにいけるというのがすごいですよね。
例えばなんか、昔、保坂健二朗さんがフランシス・ベーコン展を国立近代美術館でやった時にグランドマナーみたいなこと言っていて、グランドマナーって要するに家族とか青春とか風景でも、古代変わらない人間の条件を描くことなんですね。それをベーコンは描いているという話しをしていました。アートってやっぱり新しい手法で人間の何かを描いている作品がきっといいんでしょうね。海外の人からしたら浮世絵とかと通じますね、現代の浮世絵ですよね。
徳光)構図的にもそういう感じがしますよね。アートをいっぱい見ている人の方がみるとこういう構図が面白いんですよね。アートをそんなに知らない人から見ると、変な話写真と女の子の組み合わせに見えちゃう。
茂木)ただ、現代アートって日本人はまだ学習曲線の途中のような気がして、すごく伸びしろがある気がするんですよね。21世紀美術館が出来た時に忘れられないのが、カプーアの点の彫刻みたいのがあって、僕すごい好きなんですけど。小学生の男の子って見てつまらないと寄らないんですよね。彫刻の前にいても「何もないや。」て言って通りすぎるし、金沢のタクシーに乗った時も、運転手さんが「ルノアールとかモネとかそういう作品は無いらしいですよ。」って言ってたのをすごく覚えてます。
「庭で」リソグラフ 、紙 39.4x 30.4x 33cm, ed-/10,2023
「Everyday Life in the Past – ビーチ2」リソグラフ 、紙 33x 33x 2.3cm, ed-/7,2022
徳光)少し脳科学的な観点から教えて下さい。クオリア(※)みたいなとこで、日本で育って日本の色んなことを見ている人が感じるクオリアと、若い人など生まれた時からアニメが身近にある人のクオリア。場所とか環境によってアートを見るときの感覚は変わっていくのでしょうか?
茂木)クオリアって結局その人の履歴全部なので、そこが面白いですよね。自分が問われているというか、アートでこれがいいなって思うってことは、あなたはこういう人なんですねっていうことですよね。沢山見ているとそれだけデータベースが蓄積されるので、数千も見ているなかでこれなにかあるなって思いますよね。ずっと見ていると10年、20年経つと作品が育ってくることもあるんですよね。そういうのが絵を所有することの喜びなのかなって思ったりもします。
徳光)まさにクオリアが形成されていく過程ですね。脳科学的にはアートの購入はどうですか?
茂木)朝永振一郎と一緒にノーベル物理学賞を受賞したリチャード・ファインマンていうある科学者が、絵を描いてそれが売れて画家としても活躍するんですが、ファインマンは、好きな絵ってその絵を所有した人がものすごく幸せになるものなんだって発見するんですよ。だから絵を持つことで心の底から幸せになるっていうことがある。それがやっぱり絵を買うことの意味なのかなって。ぼくはやっぱり絵を買ったら、おすすめは倉庫に入れないで、いつも眺めていることですかね。
徳光)それはコレクターさんの中ではあまり聞いたことのない意見ですね。
茂木)ファインマンも言っているし、僕もそう思いますね。所有するっていつでも見てられるじゃないですか。長谷川等伯の松林図を1時間ずっと見てたことがありますね。あと、ウォーホルのフラワーを布施秀利さんと2時間ずっと観てて、すごく幸せになりました。
徳光)ある意味でそれは松尾貴史さんの言う「違和感」とはまたちょっと違う感覚ですね。
茂木)どっちかというと僕は絵は幸せになるものだと思いますね。日本人は幸福度が低いとか言われてるから、絵を買って幸福になろうみたいな。
徳光)絵を見て多幸感が湧くというのはどういうかたちなんでしょうか?
茂木)脳科学的に言うと、美というものはそもそも脳の気分の中枢を刺激します。要するに最後まで美しいものに対する反応は残るんですよ、どれだけ調子が悪くても。美しいものっていうのはそれだけ人の心を上げる効果があるし。ニコラス・ハンフリーっていうケンブリッジにいる脳科学の研究者が言っているのが、「意識は何であるのか」っていう。人工知能ができちゃって意識があるのかないのか分からないですけど。ニコラス・ハンフリーの説は、それが生きている喜びとなって、我々が生き続ける原動力になる。例えば今だと、クオリア感じてるだけで楽しいですよね。クオリアを感じること自体が生き続けようっていう非常に大きな理由になる。例えば朝のごはんっておいしいじゃないですか。その生き続ける原動力になるクオリアの喜びというのを作品にしたのがアートだということなんじゃないですか。
徳光)作品を持つことで生きる原動力になり、それが幸せを感じることに繋がると。
茂木)だから自分のお気に入りの作品を持っていると、ずっと眺めてられますね。ミハイ・チクセントミハイっていうフロー(心理学)とかそういう概念を出している研究者がいて、フローって結局自分の好きなことをやっていると時間が経つのを忘れてそれ自体が喜びになるっていう概念なんですけど、それを思いついたきっかけが友人の売れない画家だったらしんですよ。絵を描いても売れないんだけど、絵を描いているとなんか幸せそうで。
画家って考えて見ると、描いている間はずっとそれに向き合っている訳でしょ。だから画家って幸せなんだなって。画家の感じている幸せを我々がおすそ分けしてもらっている感じ。
徳光)デザイナーとか企業からお金貰ってつくるのと、本当に好きなものをつくる違いみたいなのがあるんでしょうね。そこで持つ画家の幸せを感じるみたいな。
茂木)画家は売れなくても幸せなんだよね。売れた方が幸せなんだけど。(笑)売れなくても描いているだけで幸せっていうのが本当の画家なのかなって思いますね。
(※)クオリアとは、主観的な体験によって起こる個人の感覚のことで、言語化できない独自の質感です。
茂木健一郎
1962年、東京生まれ。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京大学大学院特任教授、屋久島おおぞら高校校長。
ARTIST PROFILE
1979 神奈川生まれ
2004 ドイツ国立カールスルーエ造形芸術アカデミー 絵画 グラフィック科卒業。
大谷太郎は20歳でドイツに渡り、国立アカデミーを経てベルリンで創作を続けながら国内外で絵を販売してきたという、非常にエネルギッシュな作家。「絵は見て楽しむもの」というシンプルな絵画観を持ち 春夏秋冬の風情に通じる絵は特に人気を博している。塗 りののびやかさ、点描画に近い筆致、折れそうに細い線 の密集。油絵具によって具象も抽象も自由にミックスさ れた絵画世界は、おとぎ話のグラフィカルなワンシーン のよう。ふんだんな色づかいは暖色と寒色の均衡などに とらわれず、躍り上がるような色が脳内を揺さぶり、日 常生活から遊離する楽園感覚を味わわせる。
2018 年武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業
2020 年東京藝術大学大学院映像研究科 メディア映像専攻修了
映像が持つ時間軸やフレー ム、 スクリ ー ン、 情報量(解像度)、 レイヤ ーなどの構造から着想し、 日々の生活の 中に存在する制度や体系の顕在化、 および現状の再確認 を試みる。そのきっかけとして運動や反射といった物理 現象に注目して制作する。 近年は都市空間を主題にした 作品を多く発表する。
1981 東京都生まれ
2003 多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業
2005 多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
近年は、主にチタンによる鮮やかな色彩が印象的な作品を制作している。これは構造色というCDやシャボン玉に見える色と同じ仕組みであり、見る角度や環境によって色がゆらゆらと変化する。 偶発的に生まれた色合いは人間の意図を超え、触ることのできない光と色彩の世界へ誘導する。その繊細かつ力強い表現力が、見る者の心をつかんで離さない作品力となっている。
1998年 神奈川県横浜市生まれ
2017年 慶應義塾大学法学部法律学科入学
2021年 慶應義塾大学法学部法律学科中退
可愛い女の子と暗い世界を描きます。 やりたいことや目標が明確になく、なんとなく入った大学に上手く馴染むことができず、 精神的に追い込まれ、 休学をしました。 とある方に「暇つぶしに絵とか描いてみたら?」と言われたことをきっかけに、iPhoneで絵を描きはじめました。描いた絵を SNSに投稿したところ、ひとりの方が「もっと見たい」とコメントをしてくれ、 それをきっかけに絵を公開するようになりました。 私は色々な人の些細なひと言に救われていると強く感じます。私の絵が、 普段は忘れている感情や見過ごしてしまっているような感情を思い出すきっかけになったり、 誰かのちょっとした支えになったりできたら、とても嬉しく思います。
1966 東京生まれ
1988 武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科卒業
細密な鉛筆画を版とする独特な手法でアナログ×デジタル版画のリソグラフ作品を制作。人物や建物、植物など身の回りにある日常的な物事をモチーフにして、日常からこぼれ落ちた記憶をカラフルでダークに描き、そこに潜む非日常のファンタジックな狂気を表現している。