アート作品の購入にはいろいろなエピソードが詰まっています。お気に入りの作家との出会いや、作品を購入するきっかけとなった出来事、また作品が届いてからの想いなど。今回はタグボート取扱い作家・友沢こたおの作品をご購入されたくまのアートbotさまのエピソードをご紹介します。
くまのアートbot 33歳・男性・神奈川県在住 |
まだ東京藝大の学生でありながら、藝大入学前のアイドル活動やお母さん(友沢ミミヨさん)の存在など、元々の注目度が非常に高い作家さん。学内外の展示で何度かお見掛けする機会がありましたが、販売されているものは会期開始早々に売約済みとなっており、いつも赤丸がついていました。(買っている方、相当早いです)
藝大入学を機にアイドル活動をやめられたこともあり、おそらくすでに一定数のファンがいるのでは・・・?と思っています。(買い方がファンのそれに近い・・・笑)
恐らく今後も購入の機会はなかなかないなと思っていたタイミングでたまたまメルマガに「友沢こたお」の文字が。
早速サイトをチェックすると、5点ほどが販売されていました。正直メールの開封が遅かったため、残っていたことが奇跡だったかと思います。
ご本人のSNSをチェックしても、タグボートから販売される旨の告知は一切なく、かなりクローズドな販売だったのかなと思います。普通に販売される告知をした場合、瞬殺だったはずです。狙いとして、純粋なアートファンに少しでも作品が行き渡るような配慮だったのかなと勝手に考えています。おかげで1点入手することが出来ました。
作品自体は、スライム、というタイトルが示す通り、光沢感あるゼリー状の質感が再現された生命体(人形?)をモチーフとしています。純粋に粘度の高そうな様子や、異形にみえる存在をさらっと表現するところに類稀なセンスを感じており、リアリズムを独自のフィールドで昇華させているところのオリジナリティ、そして視点がすごい。
小学校の図工の教科書で見た「上田薫さんのスーパーリアリズムの卵」と「フランシス・ベーコン」が両方同時に思い浮かびました。
ご本人も、生まれ育った環境柄か、プロレスを筆頭にカルチャーへの高い造詣がうかがえ、きっと大学を卒業されてもクリエイティブな分野で才能を発揮される方だろうと考えています。一過性の知名度や人気ではなく、生い立ちのバックボーンやキャラクターからも天性のものを感じずにはいられないため、まだお若いながらも将来が非常に楽しみな作家ということでコレクションをさせて頂きました。
友沢こたお Kotao Tomozawa作品ページはこちら |
この度は私の作品をご購入いただき、ありがとうございます。
この作品は、実際に私が自らの肉体に黒い粘液をかけて皮膚や鼻の穴の粘膜や唇で感じた質感や温度、目を開けて見えた風景を元に制作しております。
常に流動し続け崩れていく皮膜を、自分の明確な意識とは離れた身体の動きから生まれる”ぬるみ”を利用して表現しています。
これからも様々なことを吸収しながら作品を発表し続けていきたいと思っております。温かく見守っていただけますと幸いです。
素敵なお部屋に飾ってくださっているのを見て、嬉しい気持ちでいっぱいです。絵を描いていて良かったなと思いました。本当にありがとうございました。
友沢こたお