制作工程を種明かしする「How to Make」インタビュー。今回はタグボート取扱いアーティストの上床加奈さんにお話を伺いました。
11月4日(金)~11月24日(木)に阪急メンズ東京での個展「colors」開催を控えています。
展覧会タイトル「colors」にはどのような意図・思いが込められているでしょうか?
鮮やかな作品、淡い作品、モノトーンの作品など今までさまざまな色を使い作品を描いてきました。
その集大成として今回は「色」をコンセプトに作品を制作し、『colors』という個展タイトルにしました。
上床さんの作品は色彩の鮮やかさも魅力のひとつですが、あえて画面の中で色数を減らしたり、逆にカラフルにされることがあります。「colors」に向けて制作される作品は、今までとは変化した、挑戦した、とご自身で思うところはあるでしょうか?
今回は特に、カラフルな作品は「賑やかさ」を、モノクロの作品は「静かさ」を意識して描きました。
逆に、これまでと変わらず突き詰めている、と思う部分はあるでしょうか?
作品の構図と塗りや線などを出来るかぎり綺麗に仕上げています。この部分はずっと変わらずこだわっていますね。
描かれるモチーフはどのように選びますか?
その時に描きたい!と思ったものをモチーフに選んでいます。
アクリル・水彩紙・木製ボード, 103.0x 145.6 x3.0cm, 2022年
今回ご紹介いただく作品「龍狼」に描かれているモチーフを選んだ理由はなんですか?
今回の個展へ向けダイナミックな作品を制作したいと思い龍を描こうと思っていたのですが、普通の龍では面白くないと思い、狼と龍をミックスさせた妖怪をモチーフに描きました。
その作品の色は、なぜそのような色にしましたか?
今回の個展のコンセプトが「色」で、メインの作品はカラフルな感じにしたかったので、出来るだけ鮮やかで派手な色使いにしました。
作品はいつ、どのように思いつきましたか?
神社装飾や浮世絵、自分の過去のアイデアスケッチなどを見て思いつきました。
作品に使っている材料はなんですか?
ミューズのワトソン水彩紙、ターナー・ターレンスのアクリル絵の具を使っています。
その材料を選んだ理由はなんですか?気に入っている点は何ですか?
綺麗にベタ塗りと重ね塗りができるので選びました。発色が綺麗で色の種類が豊富なところが気に入っています。
その作品に使っている道具はなんですか?
コピックマルチライナーとピグマ、サクラクレパスの筆を使っています。
持ちやすく描きやすいので気に入っています。
その作品は、どのような手順で制作しましたか?
クロッキー帳に思いついたアイデアを描いていきます。
アイデアがまとまったらコピー用紙に下書きをし、スキャンしスマホに取り込みます。
スマホのアプリを使い色を決めていきます。
色が決まったら、下書きを水張りパネルに転写し、アクリル絵の具を使って色を塗っていきます。
最後にマルチライナーで主線を描いて終わりです。
制作にかかる時間はどれくらいですか?
B0サイズなど大きめの作品は1ヶ月、B3などの小さめの作品は2週間くらいです。
その作品を制作しているときはどんなことが頭に浮かんでいましたか?
個展のメインの作品なので最初は常に緊張していました。完成に近づくにつれ楽しくなっていきました。
制作中に好きだった作業や、逆に大変だった部分はありますか?
仕上げの主線を描く作業が楽しかったです。塗りの作業が一番大変でした。
その作品はどんな人に観てもらいたいですか?
出来るだけたくさんの人に見ていただけたら嬉しいです。
その作品はどこに注目して観てもらいたいですか?
鮮やかな色使いと、主線をあえて荒い感じにしたのでそこに注目して観てもらえたら嬉しいです。
上床加奈「colors」
2022年11月4日(金) ~ 11月24日(木)
営業時間:平日 12:00-20:00、土日祝日 11:00-20:00
*最終日は17時close、他、館の営業時間に準ずる
入場無料
会場:阪急MEN’S TOKYO タグボート
〒100-8488 東京都千代田区有楽町2-5-1 阪急MEN’S TOKYO 7F
銀座、阪急MEN’S TOKYO 7F、タグボートのギャラリースペースにて、現代アーティスト・上床加奈による個展「colors」を開催致します。
1995年鹿児島県生まれの上床は、2016年に日本デザイナー学院九州校 イラストレーション科を卒業後、弊社主催のアートイベント「Independent TAGBOAT ART FES 2016」に参加し、作家としての活動をスタートさせました。現在では発表した新作がすぐさま売約となる人気ぶりで圧倒的な存在感を放ちます。
日本画や浮世絵に見られる平面的な画風と構図の中に、空想の妖怪を視覚化する上床加奈。妖怪図鑑や寺社の装飾彫刻などから影響を受けた日本的なモチーフをシンプルでありながらも神々しく、生命力溢れる姿で描きます。今回はタイトルにもなっている「色」をコンセプトに、様々な色調で日常に潜む妖怪を制作しています。
タグボートでは4度目の個展となる本展では新作を展示・販売いたします。人知を超える不思議な妖怪変化の世界をどうぞご覧ください。
CONCEPT
さまざまな色がある様に、鮮やかな作品、淡い作品、モノトーンの作品などさまざまな作品があります。
今回は「色」をコンセプトに作品を制作し、『colors』という個展タイトルにしました。
上床加奈
※初日は抽選販売となります。詳しくは下記ページをご覧ください。
1995 鹿児島県生まれ
2016 専門学校日本デザイナー学院 九州校 卒業
展覧会歴
2016
Independent TAGBOAT ART FES 2016 /ヒューリックホール /東京
TAGBOAT EXHIBION NEWYORK /Ashok Jain Gallery /ニューヨーク
2017
WHERE DOES SHE COME FROM?/MASATAKA CONTEMPORARY /東京
2018
REUNITE /MASATAKA CONTEMPORARY /東京
INTRO7 /Artcomplex Center of Tokyo /東京
2019
上床加奈展APPEAR /tagboat Gallery /東京
ART POINT Selection Ⅲ /GALLERY ART POINT /東京
上床加奈展VISION /tagboat Gallery /東京
HIKARI展 /SHIBAYAMAartgallery /東京
2020
Rebuild/TRiCERA Museum/東京
feel cool/FLOWER COFFEE/BREW BAR/神奈川
宮間夕子・上床加奈2人展MONONOKE/MASATAKA CONTEMPORARY /東京
tagboat×ジェイアール名古屋タカシマヤ グループ展/ジェイアール名古屋タカシマヤ/愛知
上床加奈展Red and Grey/tagboat Gallery /東京
2021
「TAGBOAT ART SHOW」× 阪急 MEN’STOKYO/阪急MEN’S TOKYO/東京
「MONONOKE」/石川画廊/東京
2022
「TAGBOAT ART SHOW」× 阪急 MEN’STOKYO/阪急MEN’S TOKYO/東京
tagboat Art Fair 2022/東京都立産業貿易センター 浜松町館/東京
第二回京都×アートプロジェクト/京と家/京都
mini○展/Sansiao Gallery/東京
CORE part5/阪急MEN’S TOKYO/東京
Boundary/Gallery Ryo/東京