「2年前に来日する前にコペンハーゲンのドイツ大使館にて芸術関連のアドバイザリーをしておりました。アートについては大学で美術史を学んだ後にデンマークの文化&コミュニケーションセンターで働き、同時にフリーのライターとしてアート関連の雑誌や新聞に記事を書いてきました。
日本のアートのよさは、その”多様性”にあると思っています。日本古来の伝統文化もあれば西洋的な部分もあり、見ていて飽きないですね。
現在コレクションしている作品は、これからの成長が期待できる20代の若手で小さなサイズが中心です。
いわゆるマンガ的なサブカルチャーを反映した作品ではなく、どこかに日本の原風景が描かれた作品であったり、技術的にあっと思わせる優れた作品をセレクトすることが多いです。
もう1年日本に滞在する予定ですが、それまでに月1枚くらいのペースで作品を買いたいと思っています。もちろん投資が目的ではなく、購入した作家やギャラリストとメール交換したり自宅に招いたりとコミュニケーションが楽しいので売ることは全く考えていません。
デンマークの作家は常に自分を売り込もうとするタフさはありますが、あまりに最初から価格を高く設定しすぎています。
それに比べて、日本の作家はとても謙虚ですね。日本の若手作家への私からのメッセージは”Keep on Going”です。彼らにはサラリーマンに落ち着くことなく、努力して自らの道を邁進してほしいと思っています。
そのためにも、日本人や日本にいる外国人にはギャラリーやアートフェアに行って若手の作品を買って欲しい。まずは多くの作品を目にすることで作品のよさを知ることが将来的に若手作家の支援につながると思っています。