アート作品の購入にはいろいろなエピソードが詰まっています。お気に入りの作家との出会いや、作品を購入するきっかけとなった出来事、また作品が届いてからの想いなど。今回はタグボート取扱い作家・鈴木ひょっとこの作品をご購入されたN.Nさまのエピソードをご紹介します。
N.N 50代・女性・千葉県在住 |
え…ひょっとこ?
ある日、タグボードさんのサイトを見ている内に目に飛び込んできた「鈴木ひょっとこ」というインパクト大の名前。どんな男性アーティストかと思ったら、女性の方だったのでビックリ。そして、その絵を見てまたビックリ。何、このセンス!面白すぎる。
左から「なんチュウ人だ その四 チューリップ女」「小野のバーコード瀑布」「バーコードの阿弥陀ケ瀧」
鈴木ひょっとこさんは画家としてイラストレーターとして活躍されているそう。日本古来のモチーフと現代の生活を彩る家電等を掛け合わせ、浮世絵風に古今をシンクロさせるユーモアたっぷりの絵画は、見る者を「へぇぇ〜」と感心させつつクスッと笑わせてしまう軽妙な魅力に富んでいます。代表作でもある家電図シリーズなどは見ていてホントに楽しいの一言。
何も難しいことを考えず、肩の力を抜いて単純に見て楽しむことができるのがひょっとこさんの作品の魅力だと思います。
価格も割と手頃だし手元にあったら楽しいだろうな、と思うもタグボートさんはもとより、他サイトでも好みの作品は軒並みソールドアウト。自分好みの作品 ―浮世絵モチーフであること、顔が大きく描かれているもの、可愛いさのあるもの― が現れるのを待っていました。
そして、遂に出会った『自撮りする女』。
「自撮りする女」鈴木ひょっとこ, 18 x 14 cm, パネルにアクリルガッシュ絵の具で手描き
時代感のあるタイトルもお気に入り。(ひょっとこさんの作品はタイトルも面白いものが多い)
スマホのカメラ機能の向上とSNSの普及により、今や若い世代の文化と言っても過言ではない自撮り。それを広重の美人画のパロディにしながら「いつの世でも女性は自分を美しく見せたいものなのよ〜」と、お江戸も今も変わらぬ女性心理を感じさせてくれるあたりはなかなかに奥深く、更に、袖にはQRコード、花の一部にWifi記号と細かな所にも現代のエッセンスが盛り込まれているのも見ていて楽しくなります。
このような面白い作品は、ご本人に卓越したユーモアセンスがあることは勿論ですが、日々相当に日常生活にアンテナを張り巡らせていないと描くことが難しいのではないかな?と思います。
本当にいつ、どうやって作品のアイデアは閃いているのでしょう?叶うなら、その脳内を一度チラリと見てみたいものです(笑)
鈴木ひょっとこ Suzuki Hyottoko作品ページはこちら |
作品をご購入いただきどうもありがとうございます。
また、作品について深く読み取っていただけて嬉しく思います。
浮世絵の洒落っ気溢れる美意識に憧れがありまして、ユーモアと意外性を大事にした作風でありたいと、この作家名にしました。
普段から図録等を眺めてこの絵の人物が今の世にいたらこういう風かな、とか、模様から別のものを連想したりと想像をしています。
大きめの作品ほど、物語や時には風刺を盛り込むこともありますが、仰る通り、自撮りする女をはじめ小ぶりな作品は割と堅いことは抜きに、シンプルに仕上がったのかもしれません。
私の脳内の方はシンプルではないと思います笑。
今後ともぜひ作品にご注目くださいませ。