アート作品の購入にはいろいろなエピソードが詰まっています。お気に入りの作家との出会いや、作品を購入するきっかけとなった出来事、また作品が届いてからの想いなど。今回はタグボート取扱い作家・荻野夕奈の作品をご購入いただいた3776lamusicaさまのエピソードをご紹介します。
3776lamusicaさん 56歳・男性・神奈川県在住 |
美しいものがたくさん詰まった、宝石箱のような作品
タグボートを通じて荻野夕奈さんの作品を知って以来、新作の案内を心待ちにしていました。
もともとは抽象画を中心に探していたのですが、タグボートでの案内作品に加え、荻野夕奈さんご自身のウェブサイトで花々や花と蝶を描いた作品を見て、心地良く感じ注目していました。
緊急事態宣言が延長されて少し経った5月13日、タグボートから配信されたメルマガを読み進めると、荻野夕奈さんの新作案内と作品の写真。直ぐにウェブサイトに作品を確認しに行って、新作の一つにひとめで惹きつけられました。
それは、ブルーの背景に赤い覆輪のある花の横顔が浮かぶスクエアの作品で、色使いも構図や対象の切り取り方も気に入りました。
幸運にもまだSOLD OUTではなかったので、直ぐに購入手続きを進めました。
注文確定後、少し落ち着いて作品を見るうちに、作品名『p-140320_1』から今年の3月14日の作品であることに思い至りました。
荻野夕奈さんのブログで、”ひさびさに小さな作品”と紹介された、まだフレッシュな作品であることを知るとともに、二ヵ月前の自分の一日をも振り返り、作品が生まれた2020年3月という時期に想いを馳せながら作品が届くのを待ちました。
作品は今、自宅の、テレワークに使う部屋の白い壁に飾っています。
毎日作品に目を向けているので、新たに気づき気に入るポイントが増えています。
主題の花の花びら一枚一枚のグラデーション、シジミチョウの羽のブルーとパープルの光り具合、左上のピンクとホワイトの厚塗りのタッチ、右上に描かれた花々の形や色の混じり具合などなど。
15 cm x 15 cmの小さな作品ですが、美しいものがたくさんぎゅっと詰まっていて、ずっと見続けていたくなる作品です。
タグボートさん、これからも荻野夕奈さんの新作をコンスタントにご案内下さい。
今後展覧会なども企画いただけますと嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
荻野夕奈 Yuna Ogino 作品ページはこちら |
ご感想をいただけてとても嬉しく思います。
近年の私の作品タイトルには仕上がった日付が記されています。そのことに気付いていただけて嬉しいです。
絵画は長い時間をかけて、媒体と作者の身体が直接触れて立ち上がる、痕跡のようなものと考えています。もしかしたら鑑賞者は絵画に対して反対に触れてはいけないものというイメージが強いかもしれません。私にとっての絵画は、その時間に自分の目で見たものの痕跡物です。写真や映像では現せない生々しい視点の日記のようなものと考えています。なのでタイトルを作品の完成日にしています。
構図については、特に小作品について、画面のその先を連想できるような切り取り方を意識しています。
その続きを描くように次作に取り組んでいますので、今後の作品展開についてもぜひ楽しんで頂けたらと思います。