制作工程を種明かしする「How to Make」インタビュー。今回はタグボート取扱いアーティストの西川美穂さんにお話を伺いました。
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今回ご紹介いただく作品は何ですか?
新作の水彩画の作品をご紹介します。
「blanket」46 × 54 cm
「towel」27 × 22 cm
この作品はどのような人に観てもらいたいですか?
私は油絵を主に描いていますが、水彩画も描いています。
水彩画では細胞や布、植物などをメインモチーフとしています。油彩画よりも自分の直感を大事にしているため絵に軽やかさがあり、これから暑くなる季節に水彩の作品があるととても涼しく鮮やかな空間になります。今回は私自身の水彩画の制作過程を知って頂けたらと思い動画にしました。
この作品に使っている絵具はどのようなものですか?
水彩画で使用している絵具のメーカーは主にシュミンケ、ニュートンです。
シュミンケはドイツの歴史ある絵具メーカーで、数多くの新しい顔料について研究とテストを行い、高い安定性、緻密性、再溶解性と耐光性を備えた、最高品質の原材料のみを使用している単一顔料絵具です。とても鮮やかで印象に残る発色を出してくれる絵具です。そしてニュートンには、他には無い色があり選択して使い分けています。
絵具の色はその国の人達の感性の色そのものなのです。それを考えながら描く事がとても面白いと感じます。
制作の中で好きな作業はありますか?
今回の動画ではまず、マスキング液を使っています。マスキング液とは白く残したい部分を色が塗らないようにするための画材です。
マスキング液が乾いたあとに透明水彩で彩色し、乾いた後のマスキング液を剥がしてゆく作業がとても好きです。隠れていた水彩紙の白が見えた瞬間、絵が完成に近づくようでとても気持ち良いのです。
水彩のいいところは水彩紙や絵具の相性をはじめ、紙自体のパルプ、コットンの配合割合、海外製水彩紙も国やメーカーによって滲みや発色が全く違います。選び抜いた水彩紙と絵具、そのこだわりのバリエーションを取捨選択し作品を仕上げる事が出来る過程と奥深さが気に入っています。
今後はどのような制作・活動に取り組んでいきたいですか?
生活様式が変わったことでSNSなどを強化することがより必要になったと感じました。
展示場にいなくても多くの情報を伝えられるように発信し続けていきたいです。
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