タグボート取り扱いアーティストの皆さんに、インタビューに答えていただきました。
アーティストになったきっかけ、作品制作方法、作品への想いなど、普段は聞けないようなお話が満載です。
毎週更新していきます。ぜひご覧ください!
小さいころから絵を描くのが好きでしたか?
絵を描くことはもちろんですが、祖父が大工をしていて立体に馴染みがあったので、粘土やLEGOブロックなどを使って遊ぶことが好きでした。それに加え、父親が美術館に行くことが多く、よく連れて行ってもらっていました。周囲の影響もあり、何かを作っていることが自然な状態になっていたと思います。
美術の道に進むことになったきっかけは?
中学生くらいの時にテレビを見ていたら、美大について取り上げた番組をやっていました。それまでは自分がやっていることを漠然と絵や物づくりが好きという趣味の範囲で捉えていまいしたが、美術について専門的に学ぶ学校があることを知り、そこに通ってみたいと思いアートというものに対し積極的に目を向けるようになりました。
初めて作品を発表したのはいつ、どんなときですか?
大学1年の時に先輩に誘われTURNER GALLERYでグループ展をしたのが最初でした。初めて先輩方や外部から作品についての感想をもらう機会で、多くを吸収することができ良い経験になったと思います。
制作する日はどのようなスケジュールで進めていますか?
特に時間については決まっていません。支持体を作る日と絵を描く日をそれぞれ分けていて、その日のタスクを決めその工程が終わるまで制作し続けます。なるべく制作をする日には他の用事を入れないようにしていて、工程が時間に左右されて気持ちが途切れないようスケジュールを組み立てています。
作品の制作手順や方法などを教えてください。
僕はほとんどエスキースを描きません。その時のライブ感を大切にしているのと、僕自身が飽き性なこともあり、エスキースを描いてしまうとキャンバスの作業の時になぞっている感覚になってしまい、作品の鮮度がなくなってしまうからです。
キャンバスを色々なサイズで準備しておき、絵を描く日にモチーフと用意した中からキャンバスを選びます。そこからの制作は早く、キャンバスに筆を置いてからその日のうちに完成することがほとんどです。
現在、力を入れて取り組んでいること
これまでは画面と向き合いアウトプットすることに比重を置いてきたので、今は吸収することに時間をかけています。見てきた物を改めて精査したり、多方面から新たに情報を集めコンセプトを組み立て社会と作品との関わりを改めて見つめ直しています。
将来の夢、みんなに言いたいこと
変わり続けていたいなと思います。良い作品ができたと思った瞬間は形容し難い最高の気分になりますが、数秒後にはこの作品を越えなければいけないという辛さが気持ちのほとんどを埋め尽くします。変わらずにいられるのは幸せなことなのだと思います。その選択肢がある中でも変化し続けて新しい作品を生み出していきたいです。多くの人にも色んな作品に出会っていただけたらと思います。
1996年生まれ
2020年 東京藝術大学 卒業