タグボート取り扱いアーティストの皆さんに、インタビューに答えていただきました。
作品制作にまつわるあれこれや、普段は聞けないようなお話などが満載です。
毎週更新していきますので、ぜひぜひご覧ください!
小さいころから絵を描くことが好きでしたか?
好きでした。
両親が小学校の教員をしていたので、小さな頃から絵具やペン、画用紙など「描けるもの」
が周りにありました。今思えば、図工の教材として余ったものだったのだろうけど。
祖父も趣味で油絵を描いていたり、飾るための額を手作りしていたり。叔父も美術の仕事をしていたので、絵をみたり触れることは自然と多かったんだと思います。
母が広告の裏に描いた絵でも、額に入れて飾ってくれたりもしていて、絵描きさんごっごのようなことをしていました。
それに田舎だったので、拾い集めた枝や軽石で野原や道路に落書きしたり、遊びというと絵だけでなく、野山で何でも作っていました。
美術の道に進むことになったキッカケは?
美術が好きだし教員家系なので、中学卒業の頃はまじめに「美術の先生になろう、それなら教育学部だな」と。しかし高校で入った美術部の先輩たちが「どうせならプロになろう!先ずは美大に行こう!」と、ユニークな先輩ばかりで、すっかり感化されてしまって美大(長野には美大がないので=東京)に行くことが夢になってしまいました(笑)
春を思うvol.7
東京greenline
初めて作品を発表したのはいつ、どんなとき?
大学3年生の時に九段下の空木画廊で、初めて「個展」を経験しました。
美大に入ったものの思い描いていた世界とのギャップに色々と葛藤していた時に、個展の機会をいただき、「絵でやっていく」ということを実際に経験してとても勉強になりました。
そして大学の短期交換留学でアメリカの美術の授業を受けたことで、日本以外の美術、「アート」を学ぶ機会に触れて視野が広がったことから、ロンドン渡英にもつながりました。
制作する日はどのようなスケジュールで進めていますか?作品の制作手順など
油彩で描いているので、手順というよりは乾くスピードに合わせて効率良くその日のスケジュールを組んでいます。
描く題材やイメージを決めたら、自分の中にあるチャンネルを合わせて、このアイデアをよりかっこいい絵にするにはどんな素材が合うのか研究したり、どんどん広げていく感じです。
8割くらい出来てきた時に、一度その完成イメージを疑うというか、壊してみることもあります。経験上そこからぐっと良くなることもあるので、その「壊す」作業を恐れないようにしています。
田村さんのアトリエ
現在、力を入れて取り組んでいること
タグボートで作品を発表出来ることもあり、コンスタントに制作して発表することをベースに、今は「絵」をもっと社会と繋げていけるように、様々な企業や事業と関われるように積極的に活動しています。
この手の中にあるセカイの中でCREATION
将来の夢、みんなに言いたいこと
続けてきたことでやっと見えてきたことやスタイルがあるので、風景のように「あの場所にはあの絵がある」というような、存在の大きな作品を描いていきたいです。
1979 長野県生まれ
2003 日本大学芸術学部美術学科絵画コース卒業
2003-2005 渡英、Byam Shaw School of Art@ CSM London在籍/修了
<展覧会略歴>
2018 「春を想う vol.7」 銀座ギャラリーあづま
Asia Contemporary Art Show 2018 (香港)
2017 「春を想う vol.6」 銀座ギャラリーあづま
Asia Contemporary Art Show 2017 (香港)
The 20th Art International ZURICH (スイス)
2016 「春を想うvol.5」 銀座ギャラリーあづま
Asia Contemporary Art Show 2016 (香港)
個展 (三省堂池袋本店3F アーズローカス内)
「間の共振」 日藝 第7回柳瀬荘アート・教育プロジェクト、所沢
The 19th Art International ZURICH (スイス)
Affordable Art Fair (ハンブルグ)
個展 「森になる」 SMART SHIP GALLERY、下北沢
2015 BERLINER LISTE fair for contemporary art (ドイツ)
The 18th ART international ZURICH (スイス)
2013 個展 「plant a in ananda」 Hair Salon ananda、下北沢
2012 個展 「The remains of the moment」 H.P FRANCE WINDOW GALLERY Marunouchi、東京
2011 「WILD NATURE」 Primo Piano LivinGallery (イタリア)
「THE MERCHANT OF DREAMS SHOW」 Primo Piano LivinGallery、イタリア
ジャパンレストランウィーク2011 「食×芸術」 ぐるなび企画、都内レストラン3店舗
2010 「N+N展2010 春の嵐:日藝美術出身の若手作家たちの今」 練馬区立美術館、東京
青参道アートフェア2010、東京
「INSIDE-OUTSIDE the invisibility of the landscape visible」 Primo Piano LivinGallery (イタリア)
UK-JAPAN ADF Award 2010 ROA Gallery (ロンドン)
2009 「Identity / London-Tokyo」 AISHO MIURA ARTS、東京
青参道アートフェア2009、東京
個展 「out of the mountain」 AISHO MIURA ARTS、東京
「挑戦する表現者たち~超絶技巧の誘い~」 名古屋松坂屋画廊、名古屋
2008 「analytic limits -red-」 AISHO MIURA ARTS、東京
「temptation of liquid age-時代の衝動-・part.3」 AISHO MIURA ARTS、東京
上海アートフェア2008 (上海)
2007 個展 「Holy Garden」 AISHO MIURA ARTS、東京
2001 個展 「もののけ」 空木画廊、東京
<受賞歴 Prize&Award>
2010 “UK-JAPAN ADFaward (EWAAC)”入選
2009 “art_icle Award”入選
2007 “amuse art jam”ベネッセ特別賞受賞
<パブリックコレクション>
六本木ミッドタウンオフィスタワー33F
社会医療法人母恋 天使病院(北海道札幌)
大阪府立精神医療センター(大阪)
さいたま赤十字病院(埼玉)
ロンドンで幅広く美術を学び、自己の作品の中心でもある油絵の新たな可能性をみつけ、平面性を越えた作品の制作へ。
圧倒的な自然と、ささやかに粛々と生と死を繰り返していく植物としての自然の形・存在は、私の目をとらえて離さない。
目に映り、感じた自然への恩恵からつくりだされる作品たちは、時にその細部まで形を追うことで表現され、時には目の前に広がる壮大なセカイそのものの存在としてキャンバスに描かれる。