
服部葵

プロフィール
日本に拠点を置き、油彩を主なメディウムとして「日本」を題材に作品を制作している。
「日本」という複層的で曖昧な概念を表現するために、その歴史や文化、伝統や風習、宗教、社会問題などの
多岐にわたるテーマの中からモチーフを選択し、それらを現代的な視点から再解釈する。
そして一つの画面上にて、過去と現代、国内と国外、平面と空間、
日本美術と西洋美術などのかけ離れたモチーフ同士を調和させ共存させることで絵画として再構築し、
「日本」という概念の多様性と多層性を可視化させた平面作品を制作している。

アーティストを目指すようになったのは、どのような経験や思いがきっかけでしたか?
高校生の頃に美大受験を志したことが、アーティストを目指すきっかけでした。
美大に入学後もその気持ちは変わらず、受験や大学で培ったものを、
学生生活の中だけで終わらせてしまうことに違和感がありました。
制作を続けるのであれば、それを仕事として成立させるところまで視野に入れたいと考え、
現在まで活動を続けてきました。

作品に共通するテーマやコンセプトについて教えてください。
私は油彩を主なメディウムとして、日本の歴史や文化、伝統や風習、宗教観、
さらには現代の社会問題やポップカルチャーまで、多岐に、わたるテーマを横断しながら制作を行っています。
そうした制作を通して、自身の文化的アイデンティティを探求しています。
自国と向き合いながら、西洋から伝来したメディウムである油彩を用いるという行為そのものが、
日本が古来より外来の影響を受け入れつつ独自のかたちを形成してきた歴史、
いわゆる「和魂洋才」の在り方のメタファーになるのではと考えています。
油彩は本来、西洋美術の文脈の中で発展してきた表現形式ですが、日本においては近代以降、
伝統的な美意識や社会背景と交差しながら独自の展開を遂げてきました。
私はその延長線上に自身の制作を位置づけ、日本的文脈の中で再解釈された油彩表現の可能性を検証しています。

作品のアイデアは、日常のどんな出来事や風景から生まれることが多いですか?
日常生活の中で、面白いと感じたことや興味を持ったこと、
心に引っかかったことを常に言葉や文章で書き留めています。
そのテキストと、絵画として立ち現れる視覚的なイメージが脳内で接続されたとき、
制作の核となるアイデアが生まれます。

ご自身の作品において「色」はどのような役割を持っていますか?
色は画面を構成するための重要な要素のひとつとして捉えています。
色相・明度・彩度の関係を常に意識しながら混色を行い、それぞれの色がどのような効果を及ぼすのか、
隣り合う色同士がどのような関係を築くのかを考えながら画面を構築しています。
私の絵画において色は感情や感覚を説明するためのものではなく、
画面全体の構造を支える要素として機能させたいと考えています。
今回、「tagboat Art Fair 2026」に出展される作品について教えてください。
今回出展する作品は、日常の中で感じた疑問や違和感を油彩の平面作品として提示したものです。
近年の価値観や空気感に対して、自分なりの距離感を保ちながら向き合いました。
何かを明確に肯定や否定をするというよりも、その状態や関係性を可視化することを試みています。

作品を見る人に、「これを感じてもらえたら嬉しい」というポイントがあれば教えてください。
まずは純粋に絵画として楽しんでもらえたら嬉しいです。
特定のテーマや問題意識に縛られるのではなく、画面の構成や色の関係、
そして絵の具が持つ物質としての厚みや質感を、それぞれの感覚で受け取ってもらえればと思います。

今後の制作において挑戦したいことや意識していきたいことを教えてください。
自分が制作できる時間は限られていると常に意識しています。
だからこそ、一枚一枚を代表作にするつもりで向き合いながらも、
作品完成までのスピードを高めていきたいと考えています。
また、作品のスタイルを確立させることなく、保身に走らない姿勢を大切にし、
常に変化し続け、発展していける作家でありたいと思っています。
4月24日(金)ー26日(日)開催:tagboat Art Fair 2026

「tagboat Art Fair 2026」
会期
2026年4月24日(金)ー26日(日)
詳細日時
・Preview -会場限定販売期間-
4/24 (fri) 16:00 – 20:00
・Public View -オンライン同時販売-
4/25 (sat) 11:00 – 19:00
4/26 (sun) 11:00 – 17:00
※3日間どなたでもご来場可能です
会場
東京都立産業業貿易センター浜松町館 展示場2階
〒105-7501 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝
JR/東京モノレール 浜松町駅(北口)から徒歩5分
ゆりかもめ 竹芝駅から徒歩2分
都営浅草線/都営大江戸線 大門駅から徒歩7分
チケット代
1500 円(会期中再入場可能)
※障害者手帳のご提示でご本人様、付添いの方1名まで無料
※学生証のご提示でご本人様無料
※小学生以下のお子様は無料