相川恵子 Keiko Aikawa
1989年 新潟県生まれ
2012年 長岡造形大学ビジュアルアートコース卒
台湾など海外のアートフェアにも出展する注目のペインター。
「顔」という一貫したモチーフを描きつつ、常に開放・拡張を試みるスタイルは毎回画面に新鮮さを生んでいる。
<展示歴>
2024
「忘れていく」 /MEDEL GALLERY SHU /東京
ONE ART TAIPEI /Whimsy Works
2023
「いつもゆれている」 /楓画廊 /新潟市
「複雑な輪郭」/MEDEL GALLERY SHU /東京
ART CENTRAL香港 /MEDEL GALLERY SHU
ART FAIR ASIA FUKUOKA /hIDE GALLERY
ART TAIPEI /MEDEL GALLERY SHU
他多数
<その他>
細野晴臣「HOSONO HOUSE 50周年記念カバー企画」 Cornelius ”薔薇と野獣” 配信ジャケット担当
「ART HAKATA by tagboat」にて初登場する相川恵子は一貫して「顔」をモチーフとしながらも、
常にスタイルを疑い、新たな表現方法を模索しながら作品を描いてきました。
今回の出展作品は敢えてラフや下描きを描かないスタイルで描いたことで、
相川は「無造作に描くことで自分の知らない自分に出会えるような気がした」と語ります。
観るたびに変化を遂げる、新鮮な魅力を纏う作品をインタビューとともにご紹介します。
「ART HAKATA by tagboat」出展作品
1. 作品のコンセプトについて教えてください。
ーー私にとって制作とは今までに見たこともないフォルムを創り出すことで、人物をモチーフにイメージの開放・拡張を試み“無限に可変的なもの”として常に新しい人物画を模索しています。制作を通して見えている面だけでなく、多面的であり本当は見えない部分があり複雑であることを絵画で表現したいです。
2.「ART HAKATA by tagboat」にご出展いただく作品はどのような意図で制作・選出されましたか?
ーー今回はラフや下書きを描かずに最初からキャンバス上で考えるスタイルに挑戦しています。
無造作に描き始めることは自分がどのように手を進めていくのかを客観的にみることができるので、
自分の知らない自分に出会えるような気がしました。
固定のスタイルで制作するタイプではなく、スタイルを疑い常に新しい表現方法を探しています。
2018年頃からの相川さんの作品の変遷。
相川さんは過去のインタビューで次第に目をぼかした理由を「観る側に想像の余地を与えたかった」と語っています。
“「これはこういう作品です」と説明してしまうのが苦手で、感情を読み取られたくなくて顔のパーツや目線が分からないようにと試行錯誤の末、この作風に辿り着きました。目を描くことにはずっと違和感があって、学生時代は逆に目をたくさん描いたこともありました。顔をなくしてから、今が一番自由に絵を描けています。” —THE VISUAL PERFORMER Vol.177 画家・相川恵子より
3.作品の過程でもっとも悩んだり苦労されるのはどんなところでしょうか?
ーー顔の表情と髪型はいつも悩んでしまいます。特に表情は一番みせたい部分なので納得がいくまで考えます。
作品のタイトルも考えるのが難しく毎回苦悩しています。
「やっぱりどうにもならない」
4.制作のモチベーションになっていることはなんでしょうか?
ーーモチベーションになることは色んな作家さんの絵をみることです。
インスタでも世界中の作家さんの絵をみることができるので海外のアーティストを発掘するのが好きです。
5.これまでに影響を受けたモノやヒトについて教えてください。
――影響を受けたアーティストはフランシス・ベーコンです。
タイプの違う作家さんですが大竹伸朗さんは大好きです。
また元々子供の頃は漫画家になることが夢だったので絵を描き始めたきっかけは漫画になります。
大竹伸朗「UK77」2004
高校時代から大学の初め頃までは背景が暗く人物も暗い絵を描いていたという相川さん。
大竹伸朗の作品との出会いでコラージュを初め、そこから少し軽い方向に作風が変化したそうです。
6.最後に、これから挑戦されたいことについて教えてください。
ーーこれから挑戦したいことは海外での展示です。
ありがたい事にちょっとずつ海外の方での展示機会をいただいています。
日本のマーケットだけが全てではないので広い視野を持って活動を続けていければいいなと思っています。
出展作品